年齢問わず喜ばれる和菓子は、手土産の定番。食べて美味しいのはもちろんのこと、生まれた背景や作り手が込めた想いといったストーリーを語れる菓子なら、心までも満たす贈り物に。
PHOTO BY KAZUYA AOKI
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巖邑堂の「花邑」と「桜餅」
花邑 ¥243(巖邑堂/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より冷暗所にて7日間 ※他に大サイズ¥918あり 皿《GENDO 西山奈津 豆皿》¥3,080(g KEYAKIZAKA)
桜餅 ¥302(巖邑堂/菓子の記録帖) 賞味期限:当日 ※季節限定(〜4/10頃) 皿¥1,980(g KEYAKIZAKA)
静岡は浜松にて5代目当主が菓子を作る〈巖邑堂〉。自ら産地に出向き収穫まで一緒に行うという北海道美瑛産のしゅまり小豆を炊き、練り上げた餡は、口に含むと優しくほどけて心を満たしてくれます。「浜松で100年以上続く酒蔵〈花の舞〉の大吟醸酒粕を、同じ浜松の老舗和菓子店・巖邑堂が譲り受けたことから始まった“花邑”。純白の生地を口に含むと、大吟醸の香りが鼻腔をくすぐり自家製こし餡の滑らかさと相まって唯一無二の味わいを醸し出します。また、春におすすめなのが長命寺スタイルの“桜餅”。毎朝生地を手焼きし、桜餅のために調整した自家製餡を包んでいます。もちもちの生地が優しい口当たりで、この時期ならではの生菓子として人気の商品です」(菓子の記録帖広報・島 祐子さん/以下、島さん)
菜の花の「月のうさぎ」と「桜まんじゅう」
月のうさぎ ¥240(菜の花/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より6日間 皿《大原功樹 offcenter plate》¥3,850(g KEYAKIZAKA)
桜まんじゅう(6個入り) ¥980(菜の花/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より20日間 ※季節限定(時期未定) 皿《GOLD CRAFT Natural Plywood Dish》¥1,430(g KEYAKIZAKA)
小田原・箱根にて、「よい水がでて、よい仕事ができるのです」をモットーに、独特の世界観を感じる菓子を作り上げる〈菜の花〉。先代が自ら筆を執ったイラストや文字を生かしたパッケージも人気です。「〈菓子の記録帖〉で扱う〈菜の花〉の商品の中で一番人気はバターどら焼きの“小田原うさぎ”ですが、隠れた定番品が“月のうさぎ”。はったい粉を使った栗饅頭では日本で一番最初に商品化されたもの。大粒の栗を月に見立てた世界観も秀逸な一品です。また、箱根の名物といえば温泉饅頭ですが、〈菜の花〉ももちろん饅頭は得意分野。この時期は、目にも美しい“桜まんじゅう”がおすすめ。花の塩漬は、全国生産量の90%のシェアをもつ地元・小田原前川産です」(島さん)
赤坂柿山の「赤坂慶長 紅缶」と「春山遊び」
赤坂慶長 紅缶(醤油7枚・胡麻7枚)¥1,080(赤坂柿山/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より180日間 皿《GENDO 松崎健 玄土角皿》¥8,800(g KEYAKIZAKA)
春山遊び(ひとくち慶長〈桜葉〉4枚、ひとくち短冊〈しぶき海苔〉〈ざらめ梅〉各4枚、古乃端〈よもぎ〉〈海老〉各4粒、玉子煎餅〈ちょうちょ〉〈うさぎ〉各1枚)¥1,296(赤坂柿山/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より90日間 ※季節限定(〜4/15予定) 器《GOLD CRAFT KAZE no UTSUWA》¥3,300(g KEYAKIZAKA)
おかきのトップブランドとして抜群の知名度を誇る〈赤坂柿山〉。「日常の食べ物」であったおかきを贈答品へと昇華させた原動力は、「お米のかおりとうまみを感じるおかきを届けたい」というこだわりでした。「米どころ富山の希少な古来種”新大正もち米”を惜しげもなく使い、米と水にこだわったおかき“慶長”。美しい缶入りに仕立てた“紅缶”は手土産にぴったりです。また季節や歳時への感度も高く、春をモチーフにした“春山遊び”を季節限定でつくっています。可愛らしいウサギや花のモチーフで、お子様にも喜ばれます」(島さん)
小布施堂の「栗羊羹」と「栗あん大福」
栗羊羹ミニ(3本入り)¥627(小布施堂/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より1年間 皿《GENDO 松崎健 玄土平角皿》¥8,800(g KEYAKIZAKA)
栗あん大福 ¥540(小布施堂/菓子の記録帖) 賞味期限:当日 皿《GOLD CRAFT Natural Plywood Dish》¥1,430(g KEYAKIZAKA)
栗の郷として知られる長野県小布施町で110年以上にわたり栗菓子をつくり続ける〈小布施堂〉。栗と砂糖のみで作るこだわりの栗あんを使った和菓子から、洋菓子まで幅広く展開しています。「栗と砂糖のみで丁寧に仕込んだ〈小布施堂〉の栗あんを手軽に楽しめるのが“栗羊羹ミニ”。栗の風味を凝縮したなめらかな餡をストレートに味わえます。去年デビューした新商品の“栗あん大福”は大粒の栗渋皮煮が丸ごと入った大きな大福。手土産にピッタリの存在感です。〈小布施堂〉は菓子のみならず小布施の街づくりにも尽力しており、栗の郷・小布施は毎年多くの観光客が訪れる人気の町になっています」(島さん)
村田文福老舗の「月窓餅」
月窓餅(10個入り)¥1,350(村田文福老舗/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より10日間(夏季の場合/冬季は14日間) ※時期により取り扱いのない場合があります 皿《GENDO 西山奈津 豆皿》¥3,080(g KEYAKIZAKA)
〈菓子の記録帖〉セレクトコーナーから、愛媛は大洲〈村田文福老舗〉の月窓餅をご紹介。こだわりの素材をひとつひとつ丁寧に仕立てた菓子は、ここ〈菓子の記録帖〉以外では地元・大洲でしか展開していない希少な品です。「大洲城のお膝元で創業寛永元年(1624年)の老舗〈村田文福老舗〉。旧大洲藩公の御用菓子司である“月窓餅(げっそうもち)”は創業当時からの献上品だそう。今となっては希少な本わらび粉を使ったわらび餅。熟成したこしあんを包み、風味の良い青大豆のきなこがまぶされています。柔らかすぎて機械では作れず、職人の手の感覚だけが頼り。ひとつひとつ個包装になったわらび餅のギフトは珍しく、希少価値の高さもポイントです」(島さん)
越乃雪本舗大和屋の「おいしいおえかき」
おいしいおえかき¥1,782(越乃雪本舗大和屋/菓子の記録帖) 賞味期限:製造日より60日間 ※時期により取り扱いのない場合があります 皿《GOLD CRAFT Natural Plywood Dish》上¥2,200, 下¥3,300(g KEYAKIZAKA)
もう一つ、セレクトコーナーから季節のおすすめをご紹介。高杉晋作や大隈重信らに食された「越乃雪」で有名な〈越乃雪本舗大和屋〉の可愛らしい和三盆糖です。和菓子の新たな可能性を感じる一品。「長岡藩主の御用金物商として安永7年(1778年)に創業した〈越乃雪本舗大和屋〉、砂糖が貴重だった戦時中も原材料の配給を受け製造が途絶えたことはないそうです。昔ながらの素材と製法にこだわるとともに、時代のニーズに合う新商品の開発にも積極的で近年は“おさとうのまほう”シリーズが若い女性を中心に大人気。この時期はくれよん型の和三盆糖でできた“おいしいおえかき”が入園入学・進級祝いにおすすめです」(島さん)
後世に残したい、宝石のような菓子を
全国から選りすぐったセレクトショップ
——菓子の記録帖
1/3店内には、全国から集められた珠玉の菓子がひしめいています。
2/3窓際のカウンターには、季節により店主が選りすぐった「セレクトコーナー」が。
3/3菓子を引き立てる北海道・十勝の黒豆茶や小豆茶。ティーバッグ(7つ入)¥756(森田農場/菓子の記録帖)
菓子のセレクトは、六本木ヒルズ・ノースタワーに居を構える〈菓子の記録帖〉で。日本全国に散らばる綺羅星のような素晴らしい菓子たちを「後世に残したい」という店主の思いから生まれたこのお店。東日本の名店4店舗を中心に、店主が全国から選りすぐったセレクトコーナーは地元以外にはここでしか買えないという珍しい菓子も揃えています。
「後継者問題や過疎化など、菓子作りの現場においても同じ悩みを抱える菓子店は多くあります。そして、惜しまれながら閉店してしまう店舗も後を絶ちません。〈菓子の記録帖〉では全国に散らばる、そのような希少な存在のお店をお客様にご紹介することで一人でも多くのお客様にその美味しさと物語を感じていただきたいと思っております。店主とスタッフで試食を重ね、後世に引き継ぎたくなるような、心から美味しいと思える菓子をセレクトし、紹介しております」(菓子の記録帖店主)
※2022年3月現在の情報となります。
※予告なく取り扱いが終了する場合があります。
※表示価格は全て税込価格です。
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。詳細は「六本木ヒルズの営業状況について」をご確認ください。
#和菓子#手土産#栗
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