HOW TO USE “FUKUSHIMAYA”

“お酒”と“産直食材”のスペシャリスト『福島屋』活用術

「アークヒルズ」と「虎ノ門ヒルズ」に入っている『福島屋』。高品質な食材を扱うグロッサリーはこれまでにも存在したが、そのさらに上を行くのがこちら。東京都羽村市からスタートしたこのスーパーの醍醐味は、安心・安全であることを前提にしながら“美味しさ”を徹底追求していること。『福島屋』では扱う食材ごとに生産者とピンポイントで繋がり、“顔が見えるコミュニケーション”を展開。その様子を一般公開して、美味しい理由を明示している。そう、『福島屋』を活用すれば、毎日の食生活が “ハレの日”になるのだ。

TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY CHISATO NOGUCHI(NDPP.)
EDIT BY TM EVOLUTION.INC

❶ TASTING MARKET FUKUSHIMAYA(スーパーマーケット フクシマヤ)

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1/11一見では普通の食品スーパーと変わらないように見えて、その全てのアイテムに並々ならぬこだわりが詰まっている。洗練されたスタイルが、『福島屋』の凄みでもある。
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2/11人気のミニトマトは、種類豊富に取り揃え。パワフルな編集力に、『福島屋』らしさが溢れている。
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3/11生産者の素顔を写真付きで紹介。顔が見えるから安心出来て、その言葉を信用できる。
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4/11素材を生かすために、『福島屋』ではオリジナルの調味料を作り、販売している。一番人気は、お肉を柔らかくすると評判の生の醤油だ。
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5/11お米コーナーでは、生産者と直接コミュニケーションを取りながら、農薬・肥料・除草剤を一切使わずに作られた自然栽培米、農薬の使用を極力抑えた減農薬米を中心に品揃えしている。
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6/11“バックヤードもフルオープン”が、『福島屋』スタイル。キッチンを公開して、惣菜類を作る様子を見せている。
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7/11『福島屋』では、パンも併設のキッチンから焼きたてを提供している。オフィスワーカーに人気の惣菜パンのほか、持ち帰り用食パンなども各種取り揃えている。
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8/11『福島屋』の加工肉は、ハムを含めて全て自家製。化学添加物を一切使用せず、時間をかけて燻製している。
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9/11オリジナル調味料「きあげ長期熟成二段仕込み醤油」は、『福島屋』のロングセラーアイテム。この醤油1本で、麹を使ったような熟成感が出せる。福島県の安斎醸造と協業で作ったこの醤油は、麹菌が生きている。
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10/11広島産牡蠣を販売する自動販売機。併設レンジを使うと、カキフライを温めることができ、店内で販売しているお弁当と一緒に、その場でも食べられる。
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11/11『福島屋 虎ノ門店』は、セルフレジ決済のみ。何か分からないことがあっても、スタッフが隣りにいるので安心。

初めに注目してもらいたいのが、店舗名だ。 “FUKUSHIMAYA TASTING MARKET”。この名前の由来は、虎ノ門界隈のオフィスワーカー向けに、お弁当や惣菜を充実させたところから付けられた名前だ。『福島屋 虎ノ門店』店長の柳川さんはこう話す。

「店で販売している生鮮食材、調味料全てを使用して惣菜・お弁当を手作り販売、さらには食堂を運営しています。一度テイスティングしてもらって、美味しいと共感していただければ、実際に食材を買ってください……というのが福島屋のスタイルです」

事実、併設の『福島屋食堂』で一番人気となっている「唐揚げ定食」は、鶏肉がふっくらとして驚くほどジューシー。その秘密は、鶏肉素材の良さはもちろん、オリジナル調味料の生の醤油がお肉を柔らかくしているのだが、もう、ひと口目から違うのだ。しかも何度でも食べたくなる素朴さに、なるほど自宅でも早速、試したくなる。

「実はこのスタイル、元々は小さな料理講座で、お客様に実食してもらうことから始まったんです。いい品物だけに価格は多少高いんですが、効果的な用途を示して実感してもらう姿勢が、お弁当販売や食堂運営に昇華しました」(柳川店長)

販売している農産物は独自基準を設けて、安心・安全を担保。ヨーロッパではすでに管理されている硝酸態窒素を独自計測して、農薬の残留成分がないかをチェックしている。過剰に摂取した場合、健康に悪影響を及ぼすと言われる硝酸態窒素だが、何より数値が少ない方が、えぐみがなく、ストレートに美味しい。福島屋では、この“美味しさ”に注目し、安心・安全以上の視線で販売アイテムをセレクトしている。

精肉コーナーでは、飼育履歴を全て公開。ハム、ソーセージは、本店の加工場で自社製造し、昔ながらの製造方法で手間をかけ、化学品無添加で作られている。着色料を入れていないので見栄えはしないが、味わいは抜群なのだ。

「“食事は毎日の事。その毎日の食事をいいものにしていくと、人生が豊かになる”とは、『福島屋』会長の言葉です。その思いを、お客様に伝えていくのが私たちの仕事なんです」(柳川店長)

❷ 福島屋食堂(フクシマヤ ショクドウ)

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1/8「鯖塩焼き定食」¥1,000は、脂が乗った切り身を大根おろしでいただく、身体が嬉しくなるメニュー。唐揚げ同様に、副菜2品、ご飯、味噌汁、お漬物が付く。
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2/8ふっくらとした鶏肉の優しい味わいは、虎ノ門ワーカーたちの心を鷲掴みに! 塩加減も軽やかで、ご飯がモリモリ進む。「唐揚げ定食」¥900。
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3/8夜にお酒をいただくなら、こんな肴はいかが? 「お刺身盛り合わせ2人前」¥1,500と「アジフライ」¥600。お刺身は1人前からオーダー可能。海鮮も、もちろん『福島屋』クオリティ!
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4/8地酒、焼酎、ビール、ウイスキーとなんでもござれ!! 中でも地酒は、時期によりプレミアム銘柄があることも。
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5/8裸電球に、壁一面の手書きメニュー。飾らない昭和の居酒屋スタイルが、かえって新鮮であり、温故知新のスタイルを印象付けている。
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6/87テーブルにカウンター席を加えて、トータル45席。換気設備も整っていて、今の時期でも安心して食事できる。
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7/8店名はそのまま『福島屋食堂』。お昼は「定食屋」、夜は「定食居酒屋」がコンセプトだ。いずれも、ほぼ100%『福島屋』で販売している食材を使用してメニュー構成されている。
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8/8「最新の仕入れを基に、なるべく新鮮で、新しいメニューをこれからも提供していきたい」と、蝶野マネージャー。

『福島屋』が毎日販売している安心・安全な食材を使用して、虎ノ門ワーカーたちの“日々の食”をサポートする『福島屋食堂』。お値段抑えめ、お勧め食材を出来たてホヤホヤの状態で提供、しかも食べてみて美味しいと感じたら、その食材を購入して自宅に持ち帰ることも出来る。

開店以来、『福島屋食堂』の一番人気を誇るのが「唐揚げ定食」だ。精肉売り場で販売する「薩摩ハーブ鶏」を、にんにくや生姜を使わず、『福島屋』オリジナルの「きあげ醤油」でシンプルに味付けしている。従って地鶏本来の素朴な味わいを楽しめて、アツアツ・ホクホクなのだ。そして、もうひとつの定番メニュー「鯖塩焼き定食」は、さっぱりとした鯖の脂が特徴。脂がのっていても重すぎず、食後も脂負けしない。この食材は、宮城県の「金華鯖」を産地と直接取り引きしているもの。『福島屋食堂』では、年間を通して脂の乗った鯖焼きを安定して楽しめる。

ランチタイムは定食屋、ディナータイムは定食居酒屋。両時間帯で定食をいただけるほか、夜は少人数でお酒を楽しむことも出来る。肴はもちろん『福島屋』食材を使用していて、小皿料理なのでちょっとずつ複数のお皿を楽しめるのがメリット。この夜時間も、おひとりさま大歓迎である。ビール、焼酎、ウイスキー、地酒、何でもござれの懐の深さで、等身大の食事を面倒見てくれる心強い味方だ。

❸ THE CELLAR Toranomon Hills(ザ セラー 虎ノ門ヒルズ)

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1/8店舗名は「THE CELLAR Toranomon Hills」。「ワインの造り手の思いを届けたい」というのがコンセプトだ。
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2/8『KIZANワイナリー』のほか、甲州地方の注目ワイナリーが並ぶ山梨県コーナー。
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3/8『YAMAZAKIワイナリー』のボトルは、北海道・東北コーナーに並んでいる。
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4/8「キザンワイン 白 2019」¥1,650は、甲州種の果実味豊かな、飲み心地の良い辛口白。同店舗で最も売れているコストパフォーマンスの非常に高いボトルだ。
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5/8葡萄の栽培と醸造を兄弟で手分けする北海道三笠市のワイナリーによるボトル。フレッシュな酸味と確かなミネラル感があり、同時にトロピカルフルーツのような果実味も感じさせる。同価格帯では、アタマひとつ抜けた美味しさ。「ヤマザキ シャルドネ 2018」¥3,600。
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6/8明治25年から続く東北最古の酒井ワイナリーによる「名子山 2019」¥4,600は、しっかりとしたボディがある赤ワイン。葡萄の凝縮感を感じさせ、国産とは思えない、どっしりとした飲み応えだ。
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7/8普段使いにぴったりなステムレスのワイングラスなど、「リーデル」の各種アイテムも用意。
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8/8「私自身、日本のワインをあまり知らないところから始まり、試してみたら実際に美味しくて、現地に行き、どんどん好きになっていったんです」と、バイヤーの日暮さん。

福島屋のワインセラー『THE CELLAR Toranomon Hills』は、日本を代表する虎ノ門のワインショップ『カーヴドリラックス』が運営。『福島屋』のコンセプトに共鳴して、自社畑で栽培した葡萄を使用するドメーヌを中心に、生産者の顔が見えるボトルを数多く取り扱っている。中でも力を入れているのが、日本のワイナリーだ。昨今、国産ワインのクオリティが年を追うごとに上がっていることや、気候風土を共にする日本の食材とも合いやすく、この店舗では積極的にドメスティックワインを打ち出している。

同店の一番人気は、山梨県塩山市の家族経営ワイナリーによる「キザンワイン 白 2019」。味わいとしてはピュアで柔らかく、和・洋・中、どの食事とも合わせられる。しかもいつでも楽しめて、価格がお手頃。小さな経営ゆえの丁寧なワイン造りは、是非一度試したい1本だ。

一方で、東北最古の『酒井ワイナリー』では、葡萄畑の雑草を放牧させた羊に食べさせるという、古来の栽培方法にこだわっている。山の急斜面を利用して水はけのいい土壌を作り、高温多湿な日本の気候風土に適合させているから面白い。

こうしたエピソードは、まさに現地を見てきたスタッフだからこそ語れるエピソードだ。店舗では、訪問時の印象を記した瓦版チラシも置かれているが、ここは勇気を出して店舗スタッフに生の話を聞くことをお勧めする。そうやってワイナリーのファンになったなら、次は、あなたが現地を訪れる番だ。
 

TASTING MARKET FUKUSHIMAYA
スーパーマーケット フクシマヤ
 
場所 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー B1F 電話 03-6273-3978 営業時間 木曜・金曜8:00〜20:00(月曜~水曜・土曜・日曜・祝日10:00〜20:00)、ワインショップ11:30〜20:00 定休日 無休 ※各種クレジットカード使用可
 
THE CELLAR Toranomon Hills
ザ セラー 虎ノ門ヒルズ

場所 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー B1F 営業時間 11:30〜20:00 定休日 無休 ※各種クレジットカード使用可
 
福島屋食堂
フクシマヤショクドウ

場所 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー B1F 営業時間 11:00〜21:00(L.O.20:30)、土曜11:00~L.O.14:00 定休日 日曜・祝日 ※各種クレジットカード使用可

※ 2021年10月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 虎ノ門ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止の予防対策を徹底し営業しております。また一部の店舗では営業時間を短縮しております。ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。