Yuhi Komiyama talks about Curry

小宮山雄飛が語るカレーと音楽——ヒルズで食べる絶品の11皿

今年21年目を迎える「ホフディラン」のボーカルとキーボードを担当する小宮山雄飛さんは、音楽活動のかたわらカレーレシピブック『簡単! ヘルシー! まいにちカレー』(主婦と生活社)を手がけるなど、大のカレー好きとしても有名だ。そんな小宮山さんに音楽とカレー、六本木の街について聞いた。さらに、各ヒルズで今、味わいたい絶品カレーもご紹介!

TEXT BY MIHO MATSUDA
PHOTO BY TESUN HIRAMOTO

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初めての一皿は本格的なインドカレー

——「ホフディラン」は今年21年目に突入します。長い間、続けられた理由とは?

小宮山 いつの間にか20年経っていたという感覚です。会社員のように年功序列で出世するとか人生の筋道があるわけではないので、不思議ですよね。途中に活動休止を挟んで、それでも続いたのは好きなことを並行したのが良かったのかもしれません。

——“好きなこと”のひとつがグルメであり、特にカレーはレシピ本を2冊出されていますが、カレーマニアになったきっかけは?

小宮山 実は子どもの頃、カレーを知らなかったんです。食にこだわりのある家庭だったのでカレーライスが食卓に上ることがなく、初めて食べたのはレストランでした。ちょうど1980年代にエスニックブームが東京に上陸して六本木や青山界隈にインド料理店が増えた頃で、最初の一皿は本格的なインドカレー。世の中にこんな食べ物があるのかと衝撃でした。

以来、食べ歩きを続け、自分でも作るようになったのは4、5年前から。雑誌の企画で、料理研究家の渡辺玲さんに教えていただのがきかっけです。カレー研究家の水野仁輔君など、周りにプロの方がいるので、玉ねぎの炒め方なんかを教えてもらっているうちに、作るのが楽しくなってレシピ本を出すまでになりました。

小宮山さんが選んだのは六本木ヒルズの「インド料理ディヤ」のスペシャルミックスグリルランチ ¥1500(税抜)

六本木ヒルズはもうひとつの職場

——音楽業界はこの20年間で激しい変化にさらされましたね。

小宮山 でも音楽そのものに変わりはなく、むしろベーシックに向かってる気がします。ただ、それを取り巻く環境は激変しました。レコードもCDも買わない、ラジオでも音楽を聴かない、聴きたくなったら世界中の音楽が即座にダウンロードできる。僕自身、変化はすべて受け入れる派なので、この中でどれだけ面白いことをできるかだけを考えています。

——20年を越えて、これからリスナーに伝えたいことは?

小宮山 僕はカレーも音楽も好きだから続けているんですが、日本はそれが難しいですよね。学生時代は音楽をやっていても、家庭を持ったら落ち着かなきゃいけない雰囲気が未だにあります。だから、好きなら諦めなくてもいいということを体現したいですね。

六本木ヒルズの「インド料理 ディヤ」はディナーがおすすめ。「土地柄か外国のお客さんも多く、海外で食事をしているようで雰囲気も最高です」

——最後に、渋谷区生まれの小宮山さんにとって六本木の街とは?

小宮山 地元から近いので馴染みのあるエリアですが、〈J-WAVE〉もあるし、IT系の方とお仕事をする機会も多いので、“もうひとつの職場”と言っていいほど六本木ヒルズにはよく来ています。〈虎ノ門ラウンジ〉のプロデュースもしているので虎ノ門周辺や、BSフジの番組『東京会議』で小山薫堂さんとご一緒するので、オランダヒルズあたりまで自転車で回るなど、このエリアで仕事をして、そのままグルメも楽しんでいます。

——そんな小宮山さんおすすめのヒルズエリアのカレーマップが、7月1日より配布開始のプリント版『HILLS LIFE』に掲載されます。こちらもぜひお見逃しなく!

profile

小宮山雄飛|Yuhi Komiyama
1973年渋谷区生まれ/ミュージシャン。96年に「ホフディラン」のボーカル、キーボードとしてデビュー。現在は音楽活動のほか渋谷区観光大使、〈虎ノ門ラウンジ〉のプロデュース、多くの雑誌連載、カレーレシピ本『簡単!ヘルシー!まいにちカレー』(主婦と生活社)などを手がけ活動は多岐にわたる。7/2(日)「ホフディラン〈20周年最後の晩餐〉」をTSUTAYA O-EASTにて開催。秋頃に待望の新譜がリリース予定。