IKUKO’S METHOD

今本当に欲しい冬のアウター——地曳いく子のおしゃれメソッド93

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは冬のアウターです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

ジャストナウで買うのが今の気分

ついに来ました木枯らしシーズン。11月も終わりに近づき、カレンダーも捲ると残すところあと1枚。かなり遅れてきた寒さとともに、本格的にアウターが必要となってきましたね。本当はもう少し前でこのテーマをと思っていたのですが、1カ月前はその気になれず……。なぜなら、10月後半はまだ半袖を着ていましたから。今年は11月になってからも夏日を記録するなど、先の気候がどうなるか全くわからなかったです。10年ぐらい前までは、先読みをして服を揃えられたのですが……。泥縄じゃないですけど(笑)、寒い季節になってようやくアウターが欲しいという気持ちになったまさに今から、今年のアウターを考えてもよいのではないでしょうか。超ファッショニスタの方々には“遅い”と笑われてしまうかもしれませんね(笑)。ということで、今すぐ欲しい気になる冬のアウターをショートからロングまでいろいろと集めてみました。

タイダイのような風合いのプリントがユニークなY-3のショート丈パフジャケット。ボリュームのあるボトムは、アウターをショート丈にするとバランスがとりやすいです。袖口のリブが長いのもかわいい。ジャケット¥99,000(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

チノのふかふかボアコート。ぬいぐるみのようなもこもこ感は冬の醍醐味。ようやくこのコートの質感が着られる季節がやって来ましたね。コート¥88,000(チノ/表参道ヒルズ 本館2F

スリムフィットのシルエットがエレガントなモンクレールのロングダウンジャケット。軽量かつすっきりとしたデザインは都会の冬の心強いパートナー。もちろん、ウィンターリゾートへのお出かけにも。ダウンジャケット¥367,400(モンクレール/モンクレール 東京 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

マットな質感が上品なモンクレールのショートダウンジャケット。ウエストベルトでつくるフェミニンなシルエットはモンクレールのシグネチャースタイルのひとつ。洗練されたアウターへと昇華する大人のダウンジャケット。ダウンジャケット¥337,700(モンクレール/モンクレール 東京 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

バーガンディの色味がシックなボリューミーなダウンジャケット。ネイビーやグレーのプリーツスカートとブーツを合わせて着こなしたい。ダウンジャケット¥88,000(パッド/エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F・2F

カーブを描くパフスリーブが美しいチノの構築的なコート。落ち着いたブルーグレーの色味も素敵。ドレスのように羽織れるコート。¥143,000(チノ/表参道ヒルズ 本館2F

一見トラディショナル、でもシャギーでロックなところがミハラさんらしいデザイン。コートは少し癖があるものを選ぶと、その一枚でスタイルが完成します。コート¥126,500(メゾン ミハラヤスヒロ/メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ/表参道ヒルズ 本館B1F

仕立て途中のテーラードジャケットのようなデザインが独創的。オーバーサイズのチョークストライプジャケットはハーフコートのように羽織りたい。コート¥90,200(メゾン ミハラヤスヒロ/メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ/表参道ヒルズ 本館B1F

ゆったりとしたシルエットを描くダブルのチェスターコート。定番アイテムは似たものを持っているからと油断しないように。今は今のシルエットなので、アップデートが必要です。コート¥154,000(エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F・2F

ほどよいボリューム感が美しいダブルフェイスのチェスターコート。メンズライクなイメージが強いチェスターコートですが、しなやかな立体感がフェミニンな印象に。コート¥99,000(エディション/表参道ヒルズ 本館2F

スリーブにファーをあしらったレディライクなノーカラーコート。ドレスの上に羽織るときは、首もとにスカーフやストールを巻いて。カジュアルに着こなすときは、グレーのハイネックを覗かせ細いリブパンツを合わせても。コート¥330,000(アヴァ アドール/ミューズ ドゥーズィエム クラス ロッポンギ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

袖がフリルになったロマンティックなコート。愛らしいデザインですが、キャメルカラーに大人のエレガンスが漂います。肘まであるロンググローブを合わせるとさらにおしゃれ度がアップ。コート¥132,000(ソブ/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

驚くほど軽くて暖かいY-3のハイテクパフコート。超軽量で柔軟性かつ耐久性を持ち、防水性&透湿性にも優れているという革新的ハイテク素材PERTEXを採用。シンプルですが、襟のたて方で遊べるデザインはさすが。コート¥108,900(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

グラマラスかつラグジュアリーなムードが漂うエコファージャケット。カジュアルなスタイルに羽織るようにして装いたい一着です。ジャケット¥166,100(ハーフボーイ/ミューズ ドゥーズィエム クラス ロッポンギ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

パフっとしたボリュームを持つMA-1ジャケット。艶やかな光沢感があるので、マスキュリンになり過ぎずフェミニンにも着こなしやすい。ワンピースに合わせてもかわいいですし、ショート丈なのでワイドデニムとも相性よし。ブルゾン¥66,000(ソブ/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

ハード過ぎないノーカラーのライダースはおしゃれの強い味方。ワイドデニムに合わせるなど、コンパクトなアウターはボリューミーなボトムとのコンビネーションで活躍してくれるはず。寒くなってきたらマフラーやストールを首もとに巻いて。ジャケット¥169,400(チンクワンタ/ビームス/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F・3F

ダブルフェイスのしなやかなハーフコート。ラグランスリーブの丸みのあるショルダーが柔らかな立体感を生み洗練された印象に。コート¥88,000(エディション/表参道ヒルズ 本館2F

光沢のあるオーセンティックなトレンチコートですが、ちょっとしたボリューム感や袖まわりの太さが今年らしいシルエット。厚手のニットを中に着てもゴワつきません。カジュアルにデニムと合わせたり、もちろんコンサバスタイルにまとめてもよし。トレンチコート¥42,900(デミルクス ビームス/ビームス/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F・3F

地曳いく子が指南する
本当に欲しいアウターの選び方

❶ 切羽詰まって買うものは意外と正解!?

かつてニューヨークやパリのコレクションに通っていた頃、9月でも急に気候が冬並みに寒くなるなんてことがよくありました。となると急遽コートを現地調達です。でも、その切羽詰まったときに購入したコートは、後々も高頻度で出番が多かったんですよね。今思えば、その時の気分と合致していたからなんだと思います。先の気候がわからない時代。今欲しい気持ちで選ぶことが着倒せるお気に入りに出合う秘訣では?と思ったりしています。

❷ ライフスタイルも状況も多様化

このシーズンは“コレ”というトレンドが断言できなくなってきた昨今。アウターに関しても、暑い寒いだけでなく、ワークスタイルや生活環境も多様化し、一筋縄にはいかなくなってきました。人によっての体感温度も違います。交通などの移動手段によっても変わってきます。欧米の人のように中をドレスやブラウスなど薄手の1枚にして厚手の暖かいコートを羽織るか、はたまたインナーのレイヤーで調整しアウターは割と薄いものを選ぶか。どちらがベターというのはありません。自分のライフスタイルはどうなのか、アウターを選ぶときに考えてみてください。アウターはファッション性プラス実用性も大事ですから。

❸ ショート丈でバランスをとる

今回はショート丈のアウターも多めに選んでみました。まだまだボリュームのあるボトムはトレンド。タックが入ったワイドパンツは今季も手に入れたい一本ではないでしょうか。昔は、ヒールを履いて7、8センチは身長をごまかせたのですが……。この頃は自分でもヒールを履かなくなったので、昔のままのバランスではオーバーサイズのトレンドは着られません。上も下もダボダボ。178センチの方が着るのであればサマになるのですが、私のような一般的身長ではそうもいきません。そんなときは短めのアウターが強い味方に。目線が上に行き、全体のバランスをとりやすくなります。


profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持ち、執筆も多く手がける。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(扶桑社)など多数。最新刊に『ババアはツラいよ! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室 2』(集英社文庫)。

CHRISTMAS HILLS 2024

「CHRISTMAS HILLS 2024」では、六本木ヒルズをはじめ、麻布台ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、表参道ヒルズ、アークヒルズが一体となりクリスマスが展開されます。ヒルズ全体に広がる美しい装飾と心温まるイベントが、この季節を彩ります。今年のクリスマスは、ヒルズで心に残るひとときをお楽しみください。

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※ 2024年11月現在の情報となります。
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