ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは、小さくてもキラッと光るファッション小物です。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
光りモノで心をラグジュアリーに
ようやく季節が秋らしくなってきましたね。でも、1日の寒暖差、激しくないですか? 前回にボトムスでトレンドを取り入れ、トップスで温度調整というお話をしましたが、今、まさに私の日々がそうです。Tシャツの日があれば、次の日はカシミヤニットだったり。足もともサンダルを履いたり、ショートブーツを履いたりと。トップスと足もとで調整の日々です。ですが、何かもうちょっと秋から冬に足せるファッションアイテムが欲しい。そんなときに今年取り入れたいと思ったのが、キラッと光る小物たちです。コロナ禍でハッピー気分を封印し、心身ともに疲れてしまった私たち。ラメやラインストーン、チェーンなど、何かしら光るものを、バッグやシューズで一点投入してみると、忘れていたあのキラッとした気持ちが取り戻せるのでは、というのが今回のテーマです。小さくても光るアイテムをプラスし、日々の気持ちをブーストしていきましょう。
地曳いく子が指南する
キラッと小物のススメ
❶ 山椒は小粒でピリリと辛い的なきらめきを
今回取り入れたいキラッと感は、お蕎麦に七味をかけたり、ラーメンに胡椒をかけたりするあの感じです。無くてもおいしいけれど、かけるともっとおいしくなるよね、という。普段使いできるバッグから、毎日履きたいスニーカーまで、ハッピーな気持ちをちょっとブーストしてくれるアイテムたちです。ホリデーシーズンには少し早いこの時季。取り入れるなら、華やかなキラキラ感ではなく、派手過ぎず地味過ぎずがポイントです。
❷ 旬なうちに毎日使うべし
最近、涼しくなってやる気が出てきたので、服や小物を整理しはじめたのですが、昔に購入したパーティーバッグが奥から出てくる出てくる……。見つけては、仕舞い込んでもったいないことをしたなぁと反省する日々です。ひと昔前は、パーティーバッグといったら一生モノを買う勢いでした。ですが、今見るとなかなかのこってり感。サイズも今の気分とはちがう微妙な大きさでスマホさえ入らない。普段使いできて、パーティーにも持てる、そんなバッグが今なのだと、改めて思い知らされます。旬なものは、旬のうちに毎日使う。お値段もラグジュアリーですが、毎日使えばコスパも上がります。ラグジュアリーなキラッと小物は、むしろカジュアルな服に足してください。もちろん、大富豪っぽく全身キラキラでもいいですよ(笑)それはお好みですから。
❸ 足もとから運気を上げる
悪いバイブレーションは、キラキラとしたものを嫌うのだそうです。それが本当かどうかは分かりませんが、やっぱり気の持ちようが大切だと思っています。キラッと感をプラスして、ハッピーになるぞという心意気が大事。ニッチなお金持ちの人がキラキラとした格好をしているのにもそんな理由があるのかもしれません。風水によると、素敵な靴を履くと、その靴がより良い場所へと連れて行ってくれるのだそう。ヨレてしまった昔の靴には感謝を込めてさようならをして、ヒールでもスニーカーでもキラッと靴で足もとから運気を上げていく。そんな取り入れ方もひとつです。
❹ バッグに忍ばせ心をアップ
キラキラしたものを身につけるのが苦手という方は、お財布で取り込んでみてはどうでしょうか。お財布は小物の中でも1日に使う頻度が高いもの。バッグの中から、キラッとしたお財布を取り出し、目にするだけで、気持ちがアップするはず。または、チャームなどをバッグに付けてみてもいいかもですね。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持ち、執筆も多く手がける。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。最新刊に『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(扶桑社)。
※ 2023年10月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
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