ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回は、これからの季節に持ちたいバッグがテーマです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
時代も変われば、気持ちも変わり、バッグも変わる
昨年に引き続き、どんよりとした気分で初夏を迎えてしまった東京です。目下のところ、私が一番求めているのは、明るく軽い気持ち。ファッションでも、素材や色も軽いもので気分をあげていきたいです。今は、風の時代に入ったといわれています。それまでのモノを所有する物質中心の世界から、風のように軽やかで、情報や知識など見えないものへの価値がより重視される社会へと移行しています。さらにコロナの影響もあり、生活や仕事の仕方や価値観も変化。以前なら、重い資料を持ち歩いてバリバリと仕事をこなしていましたが、今はクラウドで資料も共有できますし、スマホかタブレットがひとつあれば打ち合わせもできてしまえる時代。普段使いのバッグについても、価値観が変わってきたと思います。ここからは、あくまでも私の個人的な意見ですが、今の気分はレザー素材以外のバッグを持って気軽に出かけたい!ラフィアやキャンバス素材のバッグで気持ちを切り替え、夏に向かって気持ちをあげていきたいのです。とういうことで、今回は、明るく軽い気持ちにさせてくれる素敵素材のバッグ(レザーの部分使いはOKとします!)を探してみました。
地曳いく子が今持ちたい
素敵素材なバッグ選びのコツ
❶ 心が和む自然素材が心の切り替えスイッチに
ラフィアや籐など、自然素材のものはそばに置いているだけで和みます。海や山に、大手を振って行けない今日この頃。だからこそ、自然と繋がっていたい欲望をバッグに求めてしまうようです。持つだけで、夏に向けての気持ちの切り替えになるはず。この場合、1年中持ちたいという気持ちはすっぱり捨てて。夏を楽しむためだけに選んでみてください。
❷ きれい色で気持ちをあげて
全身黒が好きな私だったんですが、この頃急に黒という気分になれず。でも、ワードローブには黒が多い。そんなときこそ、明るい色のバッグの出番です。ぱっとした色のバッグを持つだけで、元気になり、気持ちもあがります。お洋服のベースが、ベージュやモノトーンの人こそ、ぜひきれい色のバッグを持って欲しいです。
❸ ヘビロテするならコンビネーション
通勤などヘビロテするときに気兼ねなく使えるのが、レザーとのコンビネーション素材のバッグ。コットンやラフィアはやっぱり耐久性を心配してしまいますが、ハンドルやトリミングが革製なら安心。お気に入りの素敵素材バッグを手に入れたら、どこに行くにも持つことがポイント。ひと昔前は、トラッドだったらトラッド、フォークロアだったらフォークロアと、服からバッグまですべて合わせるのがスタイルでしたが、今はフュージョン。何をミックスしてもその人の自由。もう用途別でもスタイル別でもない。一番大事なのは、自分の気分なのです。
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※ 2021年6月現在の情報となります。
※ 表示価格はすべて税込み価格です。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)、『買う幸福』(小学館)、『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)、ひとりっPこと編集者の福井由美子との共著『たまには世界のどこかでふたりっぷ』(集英社)など多数。最新刊に『日々是混乱』(集英社)。
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