世界5都市で展開中の米国ケンブリッジ発のイノベーション創出支援プログラム「ベンチャー・カフェ」が、虎ノ門ヒルズにアジア初進出。虎ノ門ヒルズエリアが、新たなビジネスやイノベーションの発信拠点に。
TEXT BY KYOKO INOU
新たなイノベーション創出の舞台
世界最大級のイノベーション創出機構・ケンブリッジイノベーションセンター(CIC)が世界5都市で展開する、イノベーション促進プログラム「ベンチャー・カフェ」が、アジアに初上陸することが決まった。舞台となるのは、「国際新都心・グローバルビジネスセンター」の形成に向けて進化・拡大を続ける虎ノ門ヒルズだ。
「サーズデー・ギャザリング」で繋がる輪
CICは、1999年、マサチューセッツ工科大学の卒業生によって、世界屈指の大学都市・ケンブリッジに誕生。「アントレプレナーのコミュニティ創出」をテーマにスタートアップ企業向けのシェアオフィスを運営し、過去にはグーグルや、クリーンエネルギー企業グレート・ポイント・エナジーなど多くのスタートアップ企業がここからその歴史をスタートしたことでも知られている。現在ではボストン、マイアミ、ロッテルダムなど5都市に拠点を構えるまでに成長し、創立以来4,000社を超える企業が入居している。
CICの活動のなかでも特に注目されているのが、2009年に創設したイノベーション・エコシステム構築のためのプログラム「ベンチャー・カフェ」だ。
主力となる活動は、毎週木曜日に開催される「サーズデー・ギャザリング」と呼ばれる交流イベント。起業家、投資家、大企業の新規事業担当から学生や研究者など、誰でも参加し繋がることができる“場”を提供することで、さらなるイノベーションの創出を支援している。ボストンでは毎週平均約460人が参加しており、これまでの累計参加者は25万人に及ぶ。
トップランナーが起業家精神を普及
東京でのベンチャー・カフェ運営を担うのは、一般社団法人「ベンチャー・カフェ東京」。ボストン近郊にある、起業家教育に特化し世界的に高い評価を得ているバブソン大学で10年近く企業論を教える山川恭弘准教授が代表理事を務め、日本のビジネスシーンに起業家精神を普及する。
東京での活動の核となるのも、誰でも無料で参加できる毎週木曜日の「サーズデー・ギャザリング」。3月22日(木)のキックオフイベントを皮切りに、様々なニュービジネスや企業、イノベーションに関するセミナーやワークショップが随時展開される。
イノベーションの聖地として進化する虎ノ門
現在、虎ノ門ヒルズ森タワーの隣接地には、オフィスを中心とした「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー(仮称)」や、住宅メインの「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー(仮称)」、そして東京メトロ日比谷線虎ノ門新駅(仮称)と一体開発する「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(仮称)」の建設プロジェクトが進んでいる。
新たな3つの超高層タワーが加わり、インパクトのある国際新都市へと進化を続ける虎ノ門エリア。ここが、世界を代表するイノベーションの聖地になる日も遠い未来の話ではないかもしれない。
「Thursday Gathering」オープニングイベント
会期 2018年3月22日(木) 時間 19:00~21:00 場所 虎ノ門ヒルズカフェ 参加費 無料
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