米国発のクラウドファンディングの先駆け、Kickstarter(キックスターター)。2009年のサービス開始以来、クリエイターたちによる13万以上のユニークなプロジェクトをサポートしてきた彼らが、ついに日本上陸。Kickstarter日本版をスタートし、9月13日に新虎通りでローンチパーティを開催。CEOであるヤンシー・ストリックラーが来日し、国内外のクリエイターたちとともに新たなスタートを祝った。
TEXT BY HILLSLIFE.JP
PHOTO BY KOICHI TANOUE
新虎通りにクリエイターが集結
虎ノ門と新橋を結ぶ「新虎通り」沿いの会場で行われたローンチパーティには、CEOであるヤンシー・ストリックラーを始め、日本在住のクリエイターなど200人以上が駆けつけた。会場では、華道家の辻雄貴による生け花パフォーマンスや、日本の伝統である鏡開きで日本版のスタートを祝い、ヤンシーは松下幸之助の著書から地域社会や全ての人にビジネスを提供するような、寛大なアプローチを学んだとスピーチ。創業当初から日本での展開は夢であったと語ると、会場は大いに沸いた。会場の外にはフードの屋台やコーヒースタンドが並び、さながらKickstarter本社があるブルックリンのような雰囲気に。クリエイターたちの交流は夜更けまで続いた。
クリエイターを支援するファンディグプラットフォーム
Kickstarterは、音楽関係の仕事に就いていたペリー・チェン(現・会長)と、音楽ジャーナリストのヤンシー・ストリックラー(現・CEO)、ウェブデザイナーのチャールズ・アドラーによって2009年4月に発足した、クリエイティブなプロジェクトのファンディング・プラットフォームだ。
ルールは3つ。クリエイティブなプロジェクトであること、資金を募る方法が「オール・オア・ナッシング」であること、支援者にはリワード(お返し)があること。これまで13万1,285(※2017年9月15日現在)のプロジェクトがファンディングに成功し、その中のひとつ、映画『イノセンテの描く未来』は2013年にオスカーを獲得している。ミュージシャンが自らKickstarterで資金を集め制作したアルバムが、グラミー賞を受賞することも。
これまでは日本から参加するには、アメリカの住所と銀行口座が必要だった。今回、日本版のローンチにより、日本にいながらにして世界中から制作資金を募ることが可能になる。プリント版「HILLS LIFE」(11/1号)では、ヤンシー・ストリックラーCEOのクラウドファンディングにかける熱い思いを紹介するインタビューを掲載予定。こちらもお楽しみに!
- 2009年4月28日にペリー・チェン(現・会長)と、音楽ジャーナリストのヤンシー・ストリックラー(現・CEO)、ウェブデザイナーのチャールズ・アドラーが創業したファンディングプラットフォーム。2017年9月13日にKickstarter日本版がスタート。
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