Make a Difference

「アルコン」はなぜアイケアの未来を切り拓き続けられるのか? 連載|未来への挑戦者たち12

自社における研究開発を通して画期的なテクノロジーを生み続け、アイケア製品の未来をリードし続けるアルコン。その先進性を支える取り組みや考え方をめぐって、日本アルコンのジム・マーフィー社長に聞いた。

TEXT BY KAZUKO TAKAHASHI
PHOTO BY KOUTAROU WASHIZAKI

新発想とテクノロジーでアイケアに貢献

眼科手術機器やコンタクトレンズなど、アイケアに特化した製品を世界180カ国以上で提供するアルコン。米国本社は今年70周年、日本アルコンは来年で45周年を迎える。自社での研究開発に加え、医療機関との連携によりイノベーションを推進し、画期的なテクノロジーを生み続けている。例えば、注力領域の白内障治療では、複雑な手術工程を自動化し、手術の精度を飛躍的に向上させたレーザー手術機器などを提供している。

「かつては1週間程度の入院が必要な上、医師のスキルによって術後の回復が左右されました。当社の製品であれば、午前中に手術をしても、午後には退院して確かな視力を取り戻し、日常生活を送ることが可能です」と語るジム・マーフィーさん。米国やアジア地域で重職を担い、24年にわたりキャリアを積んできた。 

近年はコンタクトレンズにおける進歩が著しい。主力製品の「デイリーズ トータルワン®︎」は、試した人の90%以上が「コンタクトをしていないみたい!」と回答した注目の商品。7月には同シリーズから遠近両用タイプが発売される。

「私自身、当社の製品を長年愛用していますが、新製品のつけ心地は格別です。手元の小さな文字から遠くの看板の文字まではっきり見えます。それに、眼鏡がない方がハンサムでしょう(笑)? 年齢を重ね、コンタクトレンズをあきらめた方にもご満足いただける製品だと自信を持っています」

目の健康は人生の喜びに直結する

社内に研修施設「アルコン・エクスペリエンス・センター」を開設。今後、本格的に医師や学生に同社の手術機器を使ったトレーニングなどを提供する。

「機器を自在に扱うには事前のトレーニングが必須です。また、コンタクトレンズの最適な装用にもスキルが必要です。施設では社員のトレーニングも徹底し、アイケア製品のエキスパートとして医師との信頼関係を築いています」

マーフィーさんは、日本法人を率いるにあたり、“Make a Difference!”という社内標語を発信した。

「より良い視界と視力を通して患者様の生活の質の向上に寄与することが私たちの使命です。社員一人一人がベストを尽くし、自分自身、チーム、お客様、そしてアイケア領域のすべての患者様に対し、“違い”をもたらすことができるように社員の士気を高めていきたい」

高齢化が進む日本においては、老視や白内障の患者が増えている一方で、医療費の抑制という社会的な課題がある。

「科学や技術の進歩が加速する中での私たちのチャレンジは、コストを惜しまず研究開発に取り組み、付加価値を創出し、適正価格を実現すること。人生の喜びに直結する目の健康にこれからも貢献していきます」

日本アルコン株式会社

profile

ジム・マーフィー|Jim Murphy
代表取締役社長/バーモント大学で経営学の学士号取得後、デンバー大学で国際経営学の修士課程を終了。1995年米国アルコン入社。サージカル事業及び医薬品事業を経て取締役に就任。その後、アジアのマーケティング部長、米国ビジョンケア事業副社長兼部長などを歴任。2014年10月より現職。