ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは、ホリデーシーズンに贈りたいギフトです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
明るく冬を乗り切るためのスペシャルギフト
立冬を過ぎてからは急に冷え込み、秋を通り越してあっという間に冬到来。極端な気温差に振り回されてはいますが、冬の澄んだ空気のおかげで、ヒルズのイルミネーションも一層美しく見えます。同時に、1年で一番日が短い季節へと突入。クリスマス(のマーケットなどのお祭り)は、陽が弱まり寂しい気持ちになるのを盛り上げるために生まれたなんていう説もあるぐらい。日が短くなった今こそ心をあたたかくするホリデーシーズンものをゲットし、気持ちを上昇していきたいものです。今回は、デイリーに使いたいホリデーコレクションやこの時季限定のアイテムを中心に集めてみました。このシーズンならではの特別な小物を手に入れ、暗い冬を明るく乗り切りましょう。
地曳いく子が指南する
ホリデーギフト2023冬のススメ
❶ ラグジュアリーも多様化で選ぶ時代へ
ラグジュアリーなもの=希少な素材というのが、かつてのラグジュアリー感だったと思います。例えば、クロコやオーストリッチなどのエキゾチックレザーは、高価でプレシャスなものの代表格でしたが、時代は変わりつつあります。今は、クラフツマンシップや技術力に重きを置く時代になったのではないでしょうか。より革のしなやかさを追求したり、メタリック加工を施し一見ではレザーかわからないようなバッグがあったりと。また、反対にヴィーガンレザーの質に驚いたり。見た目ではなく、テクニックの貴重さにお金を掛ける時代なのだと思います。キラキラピカピカなギフトも素敵ですが、今年の贈り物&ご褒美は日々を潤すプレシャスな技術が詰まった小物を選び、一歩先行くラグジュアリーを考える機会にしてはどうでしょうか?
❷ 冬気分を満喫、触って楽しいふわもこバッグ
時代の流れとともにリアルファーは影を潜めつつあります。でも、この季節になるとやっぱりふわふわしたぬくもりに触れたくなりませんか? この感覚、キリっとした寒さならではの冬に欲するものなのではないでしょうか。ボアやシアリングなどのふわふわもこもこ素材は、今季のトレンドのひとつでもあります。今年の気分を盛り上げてくれるトレンドだからこそ、手に入れたら思いっきり使い倒したいです。そこで、今回はバッグで取り入れることをおすすめ。どんな服でもふわもこバッグを持てば、今の顔に変身。手もとの近くにあるので、ものを出し入れする度にふわもこ感を楽しめます。
❸ キャッシュオンリーの罠に備えろ!
最近は電子決済が主流になってきましたが、ある程度は現金も必要。地方に行ったときや、うちの地元の月島もそうですが、現金しか受け付けないお店はまだまだあります。そうしたお店に限って、キャッシュオンリーでも行きたくなる個性的なショップだったり、とても美味しい食事処だったりするんですよね。先日、月島で食事をしたとき、キャッシュオンリーなことを忘れていて、アップルウォッチを預けてお金を取りに帰ったなんてことがありました(笑)。なんだかんだと、お財布はまだまだ必要なんです。そこで、年末年始に向けてのお財布素敵化計画も、ホリデーギフトのアイデアとしておすすめ。お金は素敵なところにいると、喜んで増えるらしいですよ。領収書でパンパンだったり、せまっ苦しいところには、お金も嫌がって長居しないそうで。ここ数年は、超コンパクトなお財布がトレンドでしたが、それも少し落ち着き、ほんの1センチ程度ですが、ミニ財布が少しだけ余裕のスペースと機能性を増やして大きくなってきています。また、カードスロットが充実したスマホが入るような大きさの長財布も出てきています。ライフスタイルに合わせ、ホリデーシーズンにお財布素敵化計画を立ててみるのはどうでしょうか?
❹ 特別感は足もとから漂わせて
色々なエクスキューズが必要だった3年間でしたが、今年はそろそろヒール履いてディナーに行ったり、おしゃれなバーに行っても、後ろめたさを感じなくてもいいのかなと思っています。そんな浮かれた特別感は足もとから取り入れるのがベター。きらっと光るサンダルで、カツカツ歩いてみましょう。デニムやタイツと合わせて、デイリーに履いてもOK。キラキラ気分はさりげなく、足もとから漂わせていきましょう。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持ち、執筆も多く手がける。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。最新刊に『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(扶桑社)。
※ 2023年12月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
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