ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは、コスチュームジュエリーです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
小さな幸せを重ねたハッピーレイヤードで
コロナと上手く付き合いながら生きていく新しい時代。派手に弾けるまでにはいかないですが、そろそろキラキラワクワクしたいと思いませんか。まだ日本でのマスク生活は続くかもしれません。ですが、屋外や、友人との食事など、マスクを外す場面も多くなってきました。そんなとき、一点投入で気持ちもスタイルもあげてくれるのが、コスチュームジュエリーだと思います。今のビッグシルエットのシンプルな服に、コスチュームジュエリーをひとつ足すだけで、ひねりが加わり、おしゃれも楽しくなってきます。今回は、レトロモダンなアクセサリーをテーマに、気になるコスチュームジュエリーを集めてみました。ちょっと華やかな気分を足して、ホリデーシーズンに向けおしゃれ心を再起動してみましょう。
地曳いく子が気になる
今季のコスチュームジュエリー
❶ ヴィンテージライクな懐かしさ
今、気になるのは、昔パリのクニャンクールの蚤の市で買い漁ったようなアンティークゴールドやクロームシルバー系のコスチュームジュエリー。私たち世代には懐かしい、ひとくせあるヴィンテージ感のあるアクセサリーです。シンプルな服に、ひとつノイズを足すだけで、ぐっとおしゃれ度はアップします。
流行は20年ぐらいで、回ってくるといわれます。ただし、物自体が回ってくるのではなく、そのセンスが回ってきているのです。服とは異なり、ジュエリーは昔のものを引っ張り出してきても、完全アウトなことはないですが、昔のセンスのままで身につけてはいけません。例えば、トレンドのビッグシルエットのシンプルな服に合わせるからこそ、おしゃれのノイズになるのです。しかも、今のヴィンテージライクなジュエリーは、昔と比べるとかなり軽くなってきています(昔のシルバーアクセサリーは、頭痛がしてくるほど重かった……)。ぜひ、今の感覚のレトロを楽しんでみてください。
❷ 気分を盛り上げる80sモダン
ボリュームとインパクトのある80sモダンなコスチュームジュエリーも、今の気分を盛り上げてくれます。存在感のあるネックレスをシンプルなニットに合わせたり、マスキュリンなテーラードジャケットやノーカラージャケットの下に見え隠れさせても素敵です。
❸ 手仕事感のあるクラフト系
アメリカのセドナで買ったようなビーズのアクセサリーや、アルチザン系のシルバーアクセサリーなど、手仕事感の残るクラフト系にも注目。以前は、イヤリングとネックレスはお揃い、バッグと靴は同じ色など、完璧な美を目指した決まり事がありましたが、今のファッションはノールール。クラフト系ジュエリーをサイバーっぽい服にミックスしてつけてもOKですし、イヤリングも片耳だけで楽しんでも。アクセサリーも自由につけて、ハッピーな気分をあげていきましょう。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)『買う幸福』(小学館)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。最新刊に『ババア上等! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室』(集英社文庫)。
※2022年11月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。詳細は「六本木ヒルズの営業状況について」「表参道ヒルズの営業状況について」をご確認ください。
SHARE