BEST KNIT FOR THIS WINTER

この秋冬のベストバイなニットとは?——スタイリスト吉田恵さんがセレクト

暖冬続きの東京では、冬の主役はコートというよりもはやニット。店頭にもカラフルなニットやオーバーサイズのニットなど、トレンド感のあるニットが並び始めた。そこでスタイリストの吉田恵さんに、着るだけで今っぽく魅せてくれるニット選びのポイントを教えてもらった。

PHOTO BY OSAMI WATANABE
STYLE BY MEGUMI YOSHIDA
EDIT & TEXT BY KANA ENDO

ロングからショートまで
今年はカーディガンに注目を!

イエローモヘアのオーバーサイズカーディガンは、しっとりととろけるような質感。見た目よりさらっと軽い着心地なので秋口から春先までコート代わりにも使えそう。9月下旬入荷予定。¥151,800(ディースクエアード/ディースクエアード/表参道ヒルズ 本館1F

トレンドであるベストに、さらにトレンドであるオーバーサイズカラーを取り入れたキッチュな一着は、マニッシュなアイテムと合わせて甘辛コーデを楽しみたい。裾のスカラップデザインもキュートなアクセントに。襟は取り外し可能。¥110,000(パトゥ/パトゥ/表参道ヒルズ 本館1F

バーバリーのシグネチャーチェックを再解釈したカシミアコットンのカーディガンは、手編みのようなざっくりした質感が冬気分を盛り上げる。同パターンのスカートもラインナップするので、セットアップで揃えるのもおすすめ。¥178,200(バーバリー/バーバリー/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り 1F

リサイクルカシミアを使ったショート丈のカーディガンは、秋口は一枚で、冬はシャツやニットを重ね着してレイヤードスタイルを楽しみたい。ラグランスリーブや襟元のほつれ加工により、リラックスした雰囲気に。¥101,200(マルニ/マルニ/表参道ヒルズ 西館1F

カシミアを50%使用したケープは、フロントにVロゴのチェーンが配われラグジュアリーな雰囲気に。厚手のニットに重ねてもごわつかないので、カーディガンのように使えて秋の始まりや冬のドライブに最適。¥423,500(ヴァレンティノ/ヴァレンティノ/表参道ヒルズ 本館1F、2F

吉田恵さんによるポイント解説 ❶
「カーディガンが一枚あればコーデの幅が広がります」

「カーディガンは、素材やデザイン次第でコーディネイトの幅も広がりますし、秋口から真冬、お花見の季節まで使える便利アイテム。ボタンを外さずに、1枚でクルーネックやVネックのニットのように着たり、白や黒のすっきりしたタートルネックを合わせるとミニマムで大人っぽい仕上がりになります。Tシャツやシャツとのコーディネイトは、タイトなアイテムを選べば個性がひきたつお洒落な着こなしになると思います。パトゥのベストはジャケットやコートに重ねて襟を出すのも可愛いですよね。ディースクエアードやバーバリーのようなミドル丈のカーディガンは、ミニスカートやショートパンツにロングブーツを合わせて、ボトムスはすっきりさせるとお洒落なバランスに。クロップド丈のカーディガンやニットは一枚あると、一気に着こなしが今っぽくなるので今シーズンはマストハブですね」

コーデの主役になる
クラフト感のあるニット

クロエからはフロントは融解する氷河、バックにはホッキョクグマが描かれたリサイクルカシミアを使用したニットが登場。環境破壊が進む地球と美しい姿を取り戻した地球を表現することで、気候変動問題への積極的参加を呼びかける。¥355,300(クロエ/クロエ/表参道ヒルズ 本館1F

フリンジが施され、サイドがスプリットしたヴィンテージ感のあるニットはクッキーモンスターのよう。トレーサブルなアルパカを約57%使用し、環境にも配慮されている。¥227,700(ステラ マッカートニー/ステラ マッカートニー/六本木ヒルズ ウェストウォーク 2F

レトロな雰囲気のマルチカラーのニットは、ダークトーンになりがちな秋冬の装いをプレイフルに彩ってくれる。クラフト感ある編み方でほっこり温かな印象に。9月下旬入荷予定。¥228,800(ディースクエアード/ディースクエアード/表参道ヒルズ 本館1F

吉田恵さんによるポイント解説 ❷
「色や柄など、どこかひとクセあるものを選んで」

「黒タートルやグレークルーネックなどの定番ニットに加えて、今年ワードローブに加えて欲しいのは、ひとクセあるニット。例えば手編みっぽい質感や、レトロな柄や民族調ディテールが施されたクラフト感のあるニットです。度重なる行動制限を経てデザイナーたちが旅への思いを募らせたこともあり、トライバル柄や山小屋で着るようなほっこりしたニットやアウターなどが多くのブランドからリリースされています。これらのニットに合わせるなら、シルクなどの艶感のあるスカートや、スラックスなどのキレイ目なボトムスが良いでしょう。デニムでも色落ちではなくてリジットのものなどにすることで、都会的に装うことができますよ」

暖かくて小顔効果も!な
ボリュームタートル

柔らかなホワイトのタートルネックニットは、身幅やアーム部分がワイドでボリュームたっぷりなので、エレガントな雰囲気に。左肩のポケットとロゴがアクセント。¥107,800(モンクレール/モンクレール/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り 1F

シルク20%とカシミア10%が入ったタートルネックのニットは、光沢感がありしっとりと柔らかな質感。ブルートーンのメランジェカラーがコーディネートに上質な奥行きを生み出します。¥214,500(ジョルジオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り 1F

吉田恵さんによるポイント解説 ❸
「ボリュームタートルはレディライクに」

「トレンド感強めのニットをご紹介しましたが、やっぱりあると便利なのがタートルネックです。今年買い足すとしたらボリューム感のあるものを。ハイゲージのものよりローゲージニットの方が空気を内包するので温かく、タートルなら首元もしっかり覆ってくれるのでコート要らずですし、小顔効果も見込めます。ただ定番アイテムでもあるので、着こなしを工夫してマンネリっぽく見せないようにしましょう。今年っぽく見せるなら、ミニスカートにロングブーツを合わせたり、ドレスに重ね着してフェミニンに着こなすのもおすすめです。

最後に一つ付け加えると、リサイクルウールやリサイクルカシミア、トレーサブルな素材を使っている環境に配慮したアイテムを選ぶのも大切ですよね。そういうアイテムは、何より着ていて心が気持ち良いので、積極的に選びたい。今年もニットは豊作なので、お手持ちのワードローブに合わせて、主役級のニットを選んでみてください」

吉田恵|Megumi Yoshida
雑誌をはじめ、ブラントのルックブックや広告などでもスタイリングを手掛ける。最新コレクションやデザイナーへの知識も豊富で、トレンド解説はお手の物。
 
 
※2022年9月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
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