IKUKO’S FASHION METHOD

夏はトートバッグが気分!——地曳いく子のおしゃれメソッド64

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは、この夏持ちたいトートバッグです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

もうひと足、行動範囲を広げるなら

気をつけながらの通常運転になりつつある世の中。リモートばかりだった日々から、週2、3日は通勤という人も多くなり、行動範囲も広がりつつあるようです。制限によりワンマイルなご近所さんがメインだった以前は、ミニバッグやスマホケースなど小さいものシリーズが生活にフィットしていたのですが、今はトートバッグが気分です。例えば、仕事帰りにジムに寄るとか、金曜日の夜からちょっと温泉に行くとか。ついでに少し足をのばして範囲を広げてみようとするなら、+αを詰め込むためにバッグは自然と大きくなります。外に飛び出したい気持ちを後押ししてくれる、それが何でもポンと入れてしまえるトートバッグなのかなと思っています。気分を盛り上げてくれる夏要素もプラスして、行動的になれる楽しいトートバッグを、今回は小さいものから大きいものまでバリエーション豊富に集めてみました。

ビーチバッグを再解釈したルイ・ヴィトンの《サンジャック》。ラフィアのしなやかな編地とレザーのトリミングとのコンビネーションがエレガント。脇の下で広がらずに身体にフィットする絶妙フォルムなので、カジュアルなのに上品に持てます。取り外し可能な同素材のポーチ付き。バッグ¥375,100(ルイ・ヴィトン/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

グッチを象徴するウェブ ストライプとGGパターンをクラシカルに融合した《オフィディア》のトートバッグ。一見レトロな雰囲気ですが、マキシサイズのGGパターンがポップでフレッシュな印象に。オンからオフまで、どこにでも持っていきたいエブリデイバッグ。バッグ¥211,200(グッチ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

イタリアの職人技がギュッと詰め込まれたスモールサイズのバンブーハンドル バッグ《グッチ ダイアナ》。爽やかなライトブルーとラフィアで表現したGGパターンが夏の気分を盛り上げてくれます。取り外し可能なショルダーストラップ付きなので、エレガントにもカジュアルにも楽しめます。バッグ¥440,000(グッチ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

90年代のアーカイブプリントを再解釈したバレンシアガのBB モノグラム。カジュアル過ぎないシックな黒のバッグは、お仕事用としても活躍しそう。バッグ¥134,200(バレンシアガ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

BB モノグラムがプリントされたコーテッドキャンバスを編み込んだバレンシアガのバスケットバッグ《ビストロ》。シティではもちろん、リゾートのお供に連れていきたくなります。ショルダーストラップ付きの2WAYタイプ。バッグ¥96,800 ※予定価格(バレンシアガ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

YSLのフッククロージャーがアクセントになったラフィアバッグ。これひとつで、日々の生活に夏のウキウキ感がアップします。バカンスを過ごすニースやカンヌの風を感じませんか(笑)?ショルダー掛けできるスモールサイズなので、シティ使いにもぴったり。バッグ¥163,900(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ/サンローラン/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

モノグラムストライプをプリントしたバーバリーのトートバッグ。クラシカルだけどモダンさが漂います。オン&オフともに活躍するはず。バッグ¥132,000 ※予定価格(バーバリー/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

バーバリーチェックをあしらったトラッドな雰囲気のあるトートバッグ。ハンドルの長さが肩に馴染む絶妙なバランスなのが嬉しい。アクセントになった外ポケットも、何かと便利。バッグ¥224,400 ※予定価格(バーバリー/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

ザ・コンサバの美しさを塊にしたようなヴァレンティノ ガラヴァーニのミニトートバッグ。私なら着物にも持ちたいです。取り外し可能なストラップが付いているので、イメージを変え、クロスボディでデニムスタイルに合わせても素敵。バッグ¥209,000(ヴァレンティノ ガラヴァーニ/ヴァレンティノ/表参道ヒルズ 本館1F、2F

ハンドステッチなど、クラフツマンシップを感じるクロエのバスケットバッグ。アシンメトリーに取り付けられたレザーハンドルがポイントに。ハンドルの長さは自分好みに調整可能。バッグ¥195,800(クロエ/表参道ヒルズ 本館1F

クロエロゴのリボンがアクセントになったトートバッグ《Woody》。カラフルなのに色の組み合わせが絶妙で、ポップになり過ぎずに落ち着いた雰囲気に。オトナ女史には嬉しい遊びのあるトート。バッグ¥123,200(クロエ/表参道ヒルズ 本館1F

ラフィアで編み込んだストライプ柄がユニークなステラ マッカートニーのアイコニックなトートバッグ。編み模様がグラフィカルでとてもきれいなので、ぜひ写真を拡大して見てください。シティにもリゾートにも、オンにもオフにも持ちたいですね。バッグ¥154,000(ステラ マッカートニー/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

マルニのシグネチャーデザインとなったツートーンカラーのバッグ《MUSEO》。ブルーブラックとホワイトのマリンカラーは夏に持ちたい配色。付属のファブリックの巾着はバッグの中身の整理にも便利。バッグ¥161,700(マルニ/表参道ヒルズ 西館1F

ラフィアを完全手作業で編み上げたバッグ《Loubishore》。鮮やかなレザーパネルとハンドルがポップなインパクトに。これをひとつ持つだけでウキウキしてきます。バッグ左¥64,900、右¥72,600(クリスチャン ルブタン/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

デニムのインディゴとルブタンレッドのコントラストが印象的なトートバッグ。インディゴの重さを感じさせないデニムの程よい縦落ちが、軽やかでクール。バッグ¥149,600(クリスチャン ルブタン/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

地曳いく子が指南する
今夏のトートバッグのススメ

❶ クラシックなのに今の顔

今季のトートバッグのおすすめはふたつ。ひとつは、クラシカルなフォルムに、アイコニックなロゴや柄などをモダンにアレンジしたもの。形はコンサバなのに、巨大化したロゴや柄、ユニークな素材が使われているだけで、今の気分へとあげてくれるフレッシュな印象へと様変わり。特に、オンに使いたい人は、クラシックだけどモダンな顔のトートバッグを、エブリデイバッグとして選んでみてください。

❷ 日々の生活にプラスする夏気分

おすすめのもうひとつは、夏の気分をあげてくれるラフィアなどの天然素材やカゴバッグ。夏の定番ですが、このアイテムを持つだけで、小粋なパリジェンヌのバカンス気分へと日々の気持ちをあげてくれます。リゾート過ぎるのはちょっとと思う方は、オンにも使えそうな網目が細かいエレガントなものやシックな色味のものを選んでみてください。7センチヒールがあたりまえだった時代から、スニーカーが許されるようになった現代。エグゼクティブや営業の方は別として、カジュアルな素材のトートバッグで仕事をするのも今の時代かなとも思います。

❸ 肩に掛けられるかどうかが大事

トートバッグを選ぶとき、ハンドルの長さはとても大事な要素です。昔、アウトドアもののキャンバストートが流行りましたが、車文化のアメリカで運ぶ器として誕生したものなので、ハンドルがとても短くて。当時、肩に掛けられるハンドルは、スペシャルオーダーでしかつくれませんでした(笑)。ハンドバッグ代わりに小さいキャンバストートを持つなら問題はないのですが、それなりの大きさのバッグだとついつい物を入れてしまい、重くて腕が耐えられないなんてことに。行動範囲が広がるということは、いっぱい歩くということ。ハンドルを肩に掛けられるほうが、アクティブになれます。小ぶりのかわいいトートバッグも同じ。ストラップ付きの2WAY仕様のものを選べば、クロスボディにしてより行動的になれます。さあ、夏気分を後押しするトートバッグで、日々の生活をおしゃれにアクティブに潤していきましょう。
 

※2022年7月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。詳細は「六本木ヒルズの営業状況について」「表参道ヒルズの営業状況について」をご確認ください。

 

profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)『買う幸福』(小学館)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。