ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回は、アクティブな気持ちにさせてくれる服がテーマです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
デイリーライフの動きがますますミニマム化!?
思ったよりも長引いている自粛生活。外出することが少なくなり、会議や打ち合わせはリモートがメインに。確実に体力、筋力が落ちてきていると思います。この暑さでは、ジムに行くのさえ億劫。先日、ちょっとした坂を上っただけで心臓にきて、「大丈夫ですか私?」と自分に突っ込みを入れてしまったほど。最近の暑さの中での無理は禁物ですが、陽が落ちた後の夕方や夜、家の中でも、ちょっと身体を動かしたほうがいいのでは、と痛感しました。以前なら、普通に打ち合わせやリース、展示会に回るだけで、1日1万歩以上は歩いていたのですが、現在はというと、たとえ仕事で外に出かけても4千歩程度。これまでは、2,3の打ち合わせをこなし、その行き帰りにどこかに寄ったりしていたのが、今や一つの用件に直行直帰。疲れた後の一杯もないので、普段の生活の中での動きがどんどん小さくなってきています。そんな自分の危機を感じ、今回は、アクティブな服を日々の生活に取り込み、いつもよりちょっとだけ身体を動かそうをテーマに考えてみました。まずは、カタチから入るファッショニスタスタイルで!
地曳いく子が考える
アクティブな服の取り入れ方
❶ まずはカタチから入る
ミニマムな身体の動かし方しかしていないと気がついても、いきなり無理をして運動を頑張っても続きません。わざわざ鍛えなくてもいいのです。それよりも、動きやすい服やスポーツウェアなど、アクティブな装いをいつもの生活の中に一点取り入れてみましょう。まずは、カタチから入る。それこそ、ファッションの醍醐味。気分を上げてこそです。アクティブな服を着るだけで、家の中でもテキパキ動いてみようという気になります。朝に散歩してみようかな、帰りにひと駅分歩いてみようかな、そんな気分にさせてくれるアイテムにカタチから入ってみてください。なんだか身体を動かしたくなるはずです。ミニマム化した日々を、無理なく少し広げることから始めてみませんか。
❷ スポーティーな機能素材を選ぶ
日本の夏は高温多湿。ただ座っているだけでも汗がじわっときますよね。そうなると、さらに動きたくなくなるもの。だからこそ、肌に触れる素材感は大切。汗ばんでもすぐ乾く、さらっとした機能素材など、そうしたものを選ぶことが“身体を動かそう”ルックのポイントです。本格的なスポーツウェアでも、普段のファッションに取り入れたいデザイン性のものも多くあるので、チェックしてみてください。カタチ+機能性があれば最強です。
❸ ハイテクソールで足もとを軽快に
今やスニーカーはおしゃれアイテムとして定着。でも、次に買うなら、デザイン性に加えて、本格的なハイテクソールなど機能性も重視して選んでみましょう。足もとが歩きやすければ、駅でもエスカレーターではなく階段を使うなど、日々の生活の中でちょっとした運動をしてみようという気分になれますよ。
※ 2021年7月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 六本木ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設の営業内容を変更しております。 営業状況は定期的に変更がありますので、ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)、『買う幸福』(小学館)、『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)、ひとりっPこと編集者の福井由美子との共著『たまには世界のどこかでふたりっぷ』(集英社)など多数。最新刊に『日々是混乱』(集英社)。
SHARE