IKUKO’S METHOD

そろそろ身体を動かそう!——地曳いく子のおしゃれメソッド53

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回は、アクティブな気持ちにさせてくれる服がテーマです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

デイリーライフの動きがますますミニマム化!?

思ったよりも長引いている自粛生活。外出することが少なくなり、会議や打ち合わせはリモートがメインに。確実に体力、筋力が落ちてきていると思います。この暑さでは、ジムに行くのさえ億劫。先日、ちょっとした坂を上っただけで心臓にきて、「大丈夫ですか私?」と自分に突っ込みを入れてしまったほど。最近の暑さの中での無理は禁物ですが、陽が落ちた後の夕方や夜、家の中でも、ちょっと身体を動かしたほうがいいのでは、と痛感しました。以前なら、普通に打ち合わせやリース、展示会に回るだけで、1日1万歩以上は歩いていたのですが、現在はというと、たとえ仕事で外に出かけても4千歩程度。これまでは、2,3の打ち合わせをこなし、その行き帰りにどこかに寄ったりしていたのが、今や一つの用件に直行直帰。疲れた後の一杯もないので、普段の生活の中での動きがどんどん小さくなってきています。そんな自分の危機を感じ、今回は、アクティブな服を日々の生活に取り込み、いつもよりちょっとだけ身体を動かそうをテーマに考えてみました。まずは、カタチから入るファッショニスタスタイルで!

ジップアップのフーデッドベストは、ビッグTとレイヤーして前を開けて着ると縦線強調に。ランニングのブラトップの上に重ねても素敵です。フーデッドベスト¥55,000(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

暑い日の朝は、このショートタンクを着てベランダや庭の水撒きをしたくなります。外に出かけるときは、ジップアップのフーディやロングカーディガンを羽織って。クロップドタンクトップ各¥4,059(アディダス オリジナルス/アディダス オリジナルスショップ/六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ1F

ブリーチ加工のフラワープリントTシャツ。一枚持っていると夏の気分もあがります。ショートパンツで着こなしてもいいですし、控えめな方はレギンスと合わせてもかわいいです。「ベター・コットン・イニシアティブ」と提携する綿製品というのも嬉しい要素。Tシャツワンピース¥8,239(アディダス オリジナルス/アディダス オリジナルスショップ/六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ1F

リラックスしたニットフーディ。スリーブの形やラインの幅が絶妙なバランス。理想では、水着の上にぴらっと重ねたいです。家でもそんな気分にあげてくれる一枚。ニットトップ¥39,600(ボス/ボス ストア/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

スイムブランドとして有名なスピードのカットソーとショートパンツをエストネーションが買い付け。ウエストのドレープやフレンチスリーブなど、ほどよいデザイン性がいい感じ。セレクトショップのバイヤーのお眼鏡にかなったスポーツアイテムはおしゃれ着としても侮れません。カットソー¥11,000、ショートパンツ¥8,800(スピード/エストネーション/六本木ヒルズヒルサイド1F&2F

スポーツインナーに使用される糸で編んだリブニットのセットアップ。速乾性がありイージーケアという優れもの。旅行に持って行きたいです(今は自粛しますが……)。ニットタンク¥19,800、ニットパンツ¥20,900(エストネーション/六本木ヒルズヒルサイド1F&2F

さらさらとした生地の触り心地ちが気持ちよいスカート。サイドにスリットが入っているので、動きで印象が変わり、ガンガン歩けます。秋になったらレギンスとレイヤーしても。スカート¥44,000(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

取り外し可能なウエストポーチと一体化したウインドブレーカー。リサイクルポリエステルを使用した一枚仕立てで、とっても軽やか。ウインドブレーカー¥26,400(アディダス バイ ステラ マッカートニー/アディダス ブランドコアストア/六本木ヒルズ ヒルサイド2F

防水性、透湿性を備えたレインウェア。しかも軽量という抜群の機能性を誇る一着。散歩の急な雨にも、これが一枚あれば大丈夫。アウトドアだけでなく、普段使いしたいです。ジャケット¥22,880(モンベル/六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザB1F

ボディスーツ型のフーディ。スナップを留めずに外に出して、ボリュームたっぷりのギャザースカートやタンクワンピースに羽織っても素敵です。ボディスーツ¥37,400(メゾン ミハラヤスヒロ/表参道ヒルズ 本館B1F

お袖がパフスリーブでボリュームがあるけれど、身頃はショート丈。暑くなると、室内の冷房が効きすぎてる問題もあるので、おしゃれなフーディを持っていると便利です。フーディ¥33,000(メゾン ミハラヤスヒロ/表参道ヒルズ 本館B1F

陽射しの強いこの時季にキャップは必須。クロスボディのバッグは両手が空くので、ガンガン歩けます。ベルト部分は取り外せショルダーバッグに変身もする2WAYタイプ。リネンのフルレングスのワンピースに、この2点合わせたいです。キャップ¥10,450、スリングバッグ¥24,200(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

汗をかく季節、何かと持っていると便利なバンダナ。陽射しがきついときは日焼け防止のため首に巻いたり、髪をまとめたりと、おしゃれアイテムへと変身。もちろん汗も拭えますし。ハンカチ代わりにバンダナをいつもバッグに忍ばせています。バンダナ¥990(モンベル/六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザB1F

Y-3のシューズは何足か持っていますが、とにかく履きやすい。インナーソールがしっかり厚めなので、脚長効果も。スタイルを選ばず、何にでもしっくりときます。シューズ¥55,000(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

足を包み込む驚きのフィット感。クッション性も抜群で、ずっと履いていても疲れない。デザイン性も高く、リサイクル素材というSDGsな意識も高い。本気のランニングやウォーキングにもどうぞ。スニーカー¥30,800(アディダス バイ ステラ マッカートニー/アディダス ブランドコアストア/六本木ヒルズ ヒルサイド2F

一見トラッドな雰囲気ですが、ハイテクインソールが隠されているので歩きやすい。レトロなワンピースや、ネイビーの麻のワイドパンツでフレンチシックに着こなしたいです。シューズ¥33,600(コール ハーン/コール ハーン グランドショップ/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

履き古された風合いを持つこだわりのソールは、天然ゴムを使用し、イタリアのソールマスターにより手作業で削られたもの。味わいのあるブラウンは、どんなスタイルにも馴染みます。シューズ¥38,500(メゾン ミハラヤスヒロ/表参道ヒルズ 本館B1F

アディダスのロゴがグラフィカルに刺繍されたスニーカー。クラシカルなシルエットですが、光沢のあるサテン地がフェミニンな印象に。スニーカー¥13,200(アディダス オリジナルス/アディダス オリジナルスショップ/六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ1F

地曳いく子が考える
アクティブな服の取り入れ方

❶ まずはカタチから入る

ミニマムな身体の動かし方しかしていないと気がついても、いきなり無理をして運動を頑張っても続きません。わざわざ鍛えなくてもいいのです。それよりも、動きやすい服やスポーツウェアなど、アクティブな装いをいつもの生活の中に一点取り入れてみましょう。まずは、カタチから入る。それこそ、ファッションの醍醐味。気分を上げてこそです。アクティブな服を着るだけで、家の中でもテキパキ動いてみようという気になります。朝に散歩してみようかな、帰りにひと駅分歩いてみようかな、そんな気分にさせてくれるアイテムにカタチから入ってみてください。なんだか身体を動かしたくなるはずです。ミニマム化した日々を、無理なく少し広げることから始めてみませんか。

❷ スポーティーな機能素材を選ぶ

日本の夏は高温多湿。ただ座っているだけでも汗がじわっときますよね。そうなると、さらに動きたくなくなるもの。だからこそ、肌に触れる素材感は大切。汗ばんでもすぐ乾く、さらっとした機能素材など、そうしたものを選ぶことが“身体を動かそう”ルックのポイントです。本格的なスポーツウェアでも、普段のファッションに取り入れたいデザイン性のものも多くあるので、チェックしてみてください。カタチ+機能性があれば最強です。

❸ ハイテクソールで足もとを軽快に

今やスニーカーはおしゃれアイテムとして定着。でも、次に買うなら、デザイン性に加えて、本格的なハイテクソールなど機能性も重視して選んでみましょう。足もとが歩きやすければ、駅でもエスカレーターではなく階段を使うなど、日々の生活の中でちょっとした運動をしてみようという気分になれますよ。
 

※ 2021年7月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
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profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)、『買う幸福』(小学館)、『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)、ひとりっPこと編集者の福井由美子との共著『たまには世界のどこかでふたりっぷ』(集英社)など多数。最新刊に『日々是混乱』(集英社)。