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映画『悪は存在しない』を支える、謎の“組合”のクリエイティビティ:Inclineの役員たちに訊く

第80回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞し、現在も国内各地で上映が続いている、濱口竜介(監督)×石橋英子(企画・音楽)というタッグによる話題の映画『悪は存在しない』。劇場に足を運んだ観客が最初に目にするのが、スクリーンに映し出された「Incline」の大きなロゴである。近年、濱口作品を中心によく見かける名前だが、その実態はこれまでほとんど詳らかにされていない。ウェブサイトを見ると、2017年設立の「有限責任事業組合」であり、「全く新しいクリエイティブ・ファーム」だと書かれているのだが──。

インタビュー連載「編集できない世界をめぐる対話」第16回は、このInclineの組合員である各社の経営陣=組合の役員たちに集ってもらった。当日の参加者は以下の通り。大高健志(株式会社MOTION GALLERY代表取締役)、高田聡(株式会社NEOPA取締役兼プロデューサー)、北原豪(株式会社Sunborn代表取締役、株式会社weroll共同代表)、川村岬(株式会社ねこじゃらし代表取締役)の4名だ。普段の活動領域が異なる彼らは、Inclineという謎の“組合”で何をしているのか? その答えには、新たな時代の文化的な創造をめぐる、深い問いかけが潜んでいた。世界の最先端たるクリエイティビティが生み出される素地となるのは、これほどまでにフラットで、等身大で、かつしたたかな関係性なのだ。

TEXT BY FUMIHISA MIYATA
PHOTO BY KAORI NISHIDA

——この度は突然のインタビューのお声がけ、驚かせてしまい失礼しました。いままで、Inclineの皆さんでインタビューを受けられたことはあるのでしょうか?

北原 いや、ないと思います。これが初めてのことになりますね。

——なるほど。インタビュアーと同じく、話題作の映画『悪は存在しない』を中心に、Inclineという組織について気になっている方は少なくないと思う一方で、皆さんのご関係は外部からなかなか見えにくいものがあります。まずはおひとりずつ普段のお仕事についてうかがえますでしょうか、ご活動の領域もバラバラのようですが……。では、川村さんからいかがですか。



映画『悪は存在しない』予告編。その冒頭にも、Inclineのロゴが映る

川村 Inclineに参加した時期はこのなかでは一番後の人間なのですが、では……。株式会社ねこじゃらし代表取締役の川村岬と申します。弊社は2006年の設立で、メインの事業としては一貫して、クラウド上でのファイル共有サービスを提供しています。

いま力を入れているのは「Jector」という、クリエイティブのためのクラウドストレージですね。大容量の動画データを扱うことのできる国内産のサービスとして、映画製作会社さまや配信事業者さま、あるいはスポーツ関連の事業者さまなどにご利用いただいています。2024年には「Roadstead」という新しいメディア配信プラットフォームをオープンし、たとえば黒沢清監督の『Chime』(2024年)という映画を販売・レンタルしています。いずれにかんしても、私自身いまもエンジニアとしてプログラミングに従事しています。……などと話していると、何についてのインタビューなのかわからなくなりますね(笑)

——いえいえ、そうした異なる立ち位置にある方々がInclineで何をなさっているのか知りたいので、大丈夫です(笑)。では次は、北原さんにお話しいただけますでしょうか。

北原 株式会社Sunbornの代表をやっております、北原豪と申します。2011年設立のSunbornは企業向けのシステム開発をおこなう会社でして、もう一社、マーケティング全般の支援をしているwerollという会社の共同代表も務めており、この二社がInclineに参加しているかたちになります。他にも私個人としては、ロッククライミングジムを運営する合同会社ROCKLANDSの代表も務めています。

Inclineでの細かな取り組みにかんしては後ほどお話しすることがあると思うのですが、東京・下北沢に2022年にオープンした映画館・K2はInclineが運営にあたっており、大高と私のふたりが共同代表というかたちをとっています。

——ミニシアター界の気鋭の存在として知られるK2も、Inclineの運営なのですね。次に、高田さんに自己紹介いただけますでしょうか。

川村岬(株式会社ねこじゃらし代表取締役) 

北原豪(株式会社Sunborn代表取締役、株式会社weroll共同代表)

高田 株式会社NEOPA取締役の高田聡です。2005年設立の弊社は、おかげさまでそろそろ20期目に入ります。BtoBの硬いシステム開発から、一般向けのモバイルアプリまでを含めて、企画から運用・保守まで一気通貫でおこなう、ソフトウェアの受託開発を事業の柱としています。

一方で、映画・映像の企画や制作にかんしても、私がプロデューサーとなって取り組んでいます。その大きなきっかけとなった、濱口竜介監督の映画『ハッピーアワー』(2015年)にかんしては後ほど触れることになるかと思います。簡単ではありますが、以上です。

大高 MOTION GALLERY代表の大高です。2011年からスタートしたクラウドファンディング・プラットフォームで、私たちは芸術や文化を始めとしたクリエイティブにかかわるプロジェクトに主にフォーカスしています。ものづくりにおいては、お金とクリエーションそれぞれの“物差し”、いってみれば判断基準が相反してしまうことがままありますが、クラウドファンディングという新たなお金の流れをデザインすることによって、そこを両立させようとしています。

他にも個人的には、さいたま国際芸術祭2020のキュレーターをご依頼いただいたり、コロナ禍によって閉めざるを得なくなってしまいましたが、誰もが映画を自主上映できるサービスを立ち上げたりと、さまざまなクリエーションにかかわってきました。一方で「まちづくり」というクリエイションにもMOTION GALLERYとしてサポートしてきたこともあり、下北沢に映画館を作れないかというご相談をMOTION GALLERYに頂いたことで、映画とまちづくりの両方を見つめてきた経験を活かせればと、下北沢のK2も立ち上げました。

——ありがとうございます。そんな皆さんが集うInclineとは、一体どんな組織なのでしょう。ウェブサイトを見る限り、アートシンキングな、新しいかたちのクリエイティブ・ファームだと謳われているわけですが……。

高田聡(株式会社NEOPA取締役兼プロデューサー)

大高健志(株式会社MOTION GALLERY代表取締役)

高田 ……自分たちで公式の説明を覆すわけではありませんが、実際のところ、そんなにスムーズな流れでできあがったり、最初からカチッとしたコンセプトのもとで集まったりしたものではないんですよね(笑)。ここにいる面々が、もともとそれぞれ直接的・間接的に濱口監督とつながっていたり、あるいは経営陣同士として横の関係があったり、とだいぶ事情が錯綜しているんです。

北原 Inclineに直接つながる話でなくとも、たとえば私が2011年にSunbornを立ち上げたあと、短編映画の映画配信サービス「LOAD SHOW」の立ち上げの企画をしていたとき、先輩経営者である川村さんに相談しにいくなど、個人的な関係もいろいろありました。どこからお話しするといいですかね……。

とにかく、私たちも実は整理がついていない、Inclineが現在のかたちに至る道筋をみんなで確認してみましょうか。いくつかのきっかけには、弊社Sunbornの社員でありInclineのメンバーでもある映画プロデューサー・岡本英之という、もうひとりのキーパーソンも絡んでいます。私は長らくインディーズのバンド活動もやっていたので——先ほど触れた「LOAD SHOW」も、音楽と映画におけるクリエイターが発信できる環境の違いが気になって企画したものでした——、岡本が濱口監督をライブに連れてきてくれて知り合いにはなっていたんです。岡本が、濱口竜介監督の中編『不気味なものの肌に触れる』(2013年)をプロデュースする際、経営者である私も一緒に参加するかたちとなったのが、ひとつのステップではありました。その後、『ハッピーアワー』(2015年)という5時間17分の大作を、高田さんを中心に岡本も参加してプロデュースすることになるわけですが……とはいえ、それらのさらに前段の話がありますよね。

川村 Inclineに参加したのは私が最も遅いですが、濱口監督との関係としては一番古いのかもしれません。高校の同期であり、共に東京大学に進学した後、『何食わぬ顔』(2003年)という自主映画を、制作スタッフとして手伝ったことがありました。そこに岡本さんも参加していました。私はその後しばらく、岡本さんとは異なって映画からはまったく離れまして、いまもって知識の面でもInclineの他の皆さんとは比べ物にならないのですが、濱口監督と岡本さんと私は、大学卒業後も年に一回ぐらいは飲むような仲が続いたんですよね。

高田 私は同時期に、大学の映画研究会で1年後輩の濱口監督と知り合った仲です。その後に同学年になりまして、やがて濱口監督も一年留年したので、なんとか私が先に卒業したのですが……(笑)。『何食わぬ顔』のときは、おそらく他の何かで忙しくて参加できておらず、そのとき川村さんとはすれ違っているんですよね。

社会人になった後も、濱口監督の映画を見に行くような関係が続いたのですが、そうしたなかで濱口監督が取り組むことになったのが、やがて『ハッピーアワー』につながる企画でした。その当時、濱口監督の映画はもっと多くの人に見られて然るべきと思っており、私としても劇場公開されない自主映画よりもワンサイズ上げて、一般に広く公開できるようなかたちにしたく、個人的に手伝うというより、会社として製作に協力できればと思ったのが、大きな転機でしたね。

——すこしずつですが、Inclineにつながる皆さんの接点が見えてきました。



映画『ハッピーアワー』予告編。第68回ロカルノ国際映画祭最優秀女優賞受賞、脚本スペシャル・メンション授与と、濱口作品が世界的な評価を高める大きなきっかけとなった。

Incline役員のうち、今回の4人が一か所に集うだけでも久しくなかったことだという。

川村 『ハッピーアワー』は神戸でつくられた作品ですが、そういえば私も、濱口監督がこれから大きなリュックを背負って神戸入りするから大変だと、いうような話を聞いていました(笑)

北原 そうなんですか(笑)。ちょうどその頃は、かつての弊社の『不気味なものの肌に触れる』の経験からいっても、ITの会社が本業ではないところで映画を持続的にバックアップするにはどうすればいいのか模索していた時期でした。より複数の主体が集まるかたちをとったほうがいいのではないかと、岡本がメインとなって高田さんとも相談していたようなタイミングで、『ハッピーアワー』の企画も進んでいったのだと記憶しています。

高田 『ハッピーアワー』はもともと『BRIDES(仮)』という企画だったのですが、それがどんどん規模が大きくなって時間も長くなっていくことで、思った以上にお金が出ていってしまった。「このままでは継続困難だ、どうしよう」と悩むなかで、濱口監督が、「そういえば大学院の後輩がクラウドファンディングというものをやり始めているから、相談してみよう」といいだしたんですよ。それで私と大高さんに会いにいったことから、事がうまく運んでいきました。実際にその後、『ハッピーアワー』の制作支援を募るクラウドファンディングが立ち上げられ、目標金額3,000,000円のところ、おかげさまで4,652,000円が集まったんです。

大高 それにしても、濱口さんはよく知っていらっしゃいましたね。濱口監督は東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻2期、私は社会人組として足を踏み入れた6期で、濱口さんと院生時代に直接言葉をかわしたことはないですから。もちろん、私たちの代から見れば濱口監督は早くから活躍されていた先輩であり、濱口さんが登壇する授業がおこなわれたときには生徒として聞いていたこともありました(笑)。嬉しいことにクラウドファンディングは成功して、映画もすばらしい名作となりました。

Inclineを立ち上げようという話も、そうした日々のなかで出てきたものでした。SunbornとNEOPAはITが本業で、私の本業はプラットフォーマー。今後も『ハッピーアワー』のような目先の商業性に囚われない重要な作品を作り続けていくには、そうした企業たちで集まって、ひとつの“出島”をつくることで、新しい形で映画を作っていけるのではと。

北原 あの時期はInclineに限らず、いろいろありました。弊社の「LOAD SHOW」もそうですが、NEOPAさんは「スグチケ」というサービスを立ち上げましたよね。

高田 ああ、ありましたね! ミニシアターのチケット購入がスマホで簡単にできるアプリ……早すぎましたね……(笑)

大高 そうした、クリエイションからインフラまで映画にまつわることをいろいろ行おうとしていることを、それっぽい、いい感じのワーディングでまとめたのが、「クリエイティブ・ファーム」としてのInclineだったのです(笑)。Inclineという名前も、『ハッピーアワー』のオープニングである、山を登っていくケーブルカーのシーンからとりました。クリエイターを押し上げよう、といった意味も掛けました。

——なるほど、そういう経緯があったのですね。有限責任事業組合(LLP)というかたちをとられたのには、どういった理由があったのでしょうか。

高田 株式会社を立ち上げるとなると、出資比率に応じて利益を分配するという仕組みをとります。しかし何をやるのかまだぼんやりしている状態から何かを生み出していくクリエイティブな作業においては、どこにどれだけのリソースや労力を注ぎ込むかということは、まったくわからないわけですよね。

——「組合員の貢献度合いなどを勘案し、権限や損益の配分など組合内部の運営ルールを柔軟に設計できる」という「経営の柔軟性がある」と経済産業省も説明しているLLPには、クリエイティブな事業を展開するうえでのメリットがあるわけですね。

高田 単純に出資金の比率に応じてすべてを判断するのでは、ものをつくるときの実際にそぐわないことが、ままあります。LLPは、労務出資といったさまざまな貢献を鑑みながら、法的な枠組みのなかで組合員同士がきちんと調整し、事業を展開していくことができる仕組みだと考え、この制度を用いることにしたんです。

——組合設立後、黒沢清監督作であり濱口さんと野原位さんが共同脚本として参加した『スパイの妻』(2020年)の時期に、ねこじゃらしさんが参加されたとのこと。その後Inclineさんとしては、コロナ禍の「ミニシアター・エイド基金」、そして濱口監督作品では——ねこじゃらしさんが出資された『ドライブ・マイ・カー』(2021年)を経て——『偶然と想像』(2021年)、そして今回の『悪は存在しない』に取り組むに至ります。そもそも今作は、ミュージシャン・石橋英子さんのライブパフォーマンス用の映像をつくるという企画に端を発し、『GIFT』というサイレント映像と双子のような存在として、後発的に『悪は存在しない』が立ち上がるという稀なプロセスを経ていますね。そうしたプロセスは、小回りが利く体制でなければ決して実現できないはずですが、いかがですか。

高田 2021年末に石橋さんと濱口監督のあいだで企画が動き出して、私がNEOPAのプロデューサーとして石橋さんにお会いしたのは2022年の夏頃だったと思います。そのときでもまだ企画は漠然としていたのでひとまずおふたりを見守っていたのですが、進展するに従って『悪は存在しない』の劇場公開という話が出てきた。

その際、Inclineだったら、それこそK2も含めた劇場公開という出口まで、柔軟な配給ができるだろう、という判断に至ったんですね。それで配給は、大高さんが担当してくださっています。

大高 株式会社ではないから利益追求を第一としなくてよく、クリエーションの価値を最大化したいというベクトルが揃っていると思っています。もし仮にビジネス的なロジックが優先されていきかねない場面に差し掛かっても、濱口監督が「なんか嫌だな」と感じたとすれば、私たちも同じ様に感じていて、すんなりとそちらに舵をきる様な気がします。そうしたチームが編成できている。

高田 公開一週間で、全国でどれほど多くの劇場でスクリーンにかけられるか、という興行ビジネスの側面からだけでなく、アートとしての側面との間のバランスをきちんと重視したい。そうした価値観を、Inclineでは共有できている気がします。

北原 大きな話をすれば、資本主義社会のなかで事業展開を最大化せよというテーゼが重視され、そこで成功しないと信頼が生まれないというロジックは、たしかにこの世界には存在します。でも私たちは、もともとみんなただの友人のようなものであり、さらにいえば、誰も何物でもない頃から、ただ一緒に活動してきたという関係がある。だからこそ『悪は存在しない』というような作品を世に届けることができたし、それこそが時代性というものなのではないか、とさえ感じています。

川村 企業というものは基本的に判断基準を合理性に置くわけですが、映画を観るときの心持ちというのは、またまったく異なるものだなと毎回感じますし、私としては絶えず勉強になります。「こんな新しい世界があるのか」と。国際映画祭という貴重な場に足を運ぶ機会をいただけるのも、本当に楽しいことです。

——そうした斬新な作品世界を構築するのと並行して、『悪は存在しない』も『GIFT』も、キャスト・スタッフ陣が経済的にサステナブルな状態でいられるようなかたちを目指しているようにもお見受けします。

高田 はい、それは『偶然と想像』の頃から濱口監督と話しながら試行錯誤していまして、今回も収入のなかから、できる限りの範囲ではあるのですがキャスト・スタッフ陣に分配ができる形を模索しています。

——なるほど。今日はInclineさんの事業の中心である映画について主にうかがってきましたが、たとえば『大人ごはん』という、「食」を通して日常のストーリーを描き出す雑誌も出版していらっしゃいますね。

北原 書籍に関しては、岡本とのご縁で、過去Sunbornから『映画横丁』 という雑誌を出版した経緯があります。『大人ごはん』も同様で、そうしたご縁から始まりましたが、第3号以降、独立されての製作となったタイミングでInclineへ発行元を引き継いでいます。

——そういった個々のプロジェクトへの皆さんの関わり方も、フレキシブルなものなのでしょうね。

大高 そうですね、逆にいえば見かけほど深くかかわっていないものもありますし。

川村 いまふと思ったんですけれど、組合という響きっていいですよね。なんというか、簡単に入って簡単に出れそうな気がする(笑)

一同 ハハハハハ!

高田 たしかにそうですね、Inclineに強制感はないですね(笑)

北原 なんでしょう、自治領みたいな感じはありますよね。

川村 以前はチャットで、“やりたいことリスト”のようなものをみんなでたくさん挙げていましたけれど、そのなかにも自然消滅のようなプロジェクトもかなりありますし。そうした緩さがあるからこそ、きちんと表に出せているものにかんしては、クリエイティブを持続可能なものにするという大事な命題になんとか向き合えているのかもしれませんね。

……と、ここまで喋ってきてなんですけれど、その意味ではInclineを、謎の組織のままにしておいたほうがいい気もしてきました(笑)

大高 たしかに(笑)。何となくみんなが、関係性のもとに持ち寄ったもので動いているチームですし、その動きにもさまざまな濃淡がありますから、実は表立たないほうがいいかもしれませんね。誤解を受けることも含めて、謎の存在のままでいたほうが“問い”として機能して面白いかもしれません。

川村 そういえばInclineのホームページ、最近更新してないですね。誰かやるだろうと思ってしまっていたかも……。

大高 ああ、まったくしてない! 『悪は存在しない』の情報すら、まだ掲載してないですよね(笑)

北原 いやあ、うっかり忘れてましたね。

高田 ぼんやりとは、このことですね……(笑)


profile

宮田文久|Fumihisa Miyata

1985年、神奈川県生まれ。フリーランス編集者。博士(総合社会文化)。2016年に株式会社文藝春秋から独立。2022年3月刊、津野海太郎著『編集の提案』(黒鳥社)の編者を務める。各媒体でポン・ジュノ、タル・ベーラらにインタビューするほか、対談の構成や書籍の編集協力などを担う。