TOKYO INTERNATIONAL FILM FESTIVAL

世界の秀作が集結——第30回 東京国際映画祭、いよいよ開幕!

10月25日(水)、第30回 東京国際映画祭が幕を開ける。1985年の誕生以来、多くの国際的クリエイター出現の舞台となった映画の祭典。レッドカーペットでスターを間近に見るもよし、世界の話題作をいち早く制覇するもよし——。映画際期間ならではの高揚感を味わいに出かけよう。

TEXT BY KYOKO INO

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1/5夢枕獏の原作×中国を代表するチェン・カイコー監督のコラボレーションで実現した日中合同作品『空海― KU–KAI―』。唐に渡った僧侶・空海が、詩人・白楽天と共に巨大な謎に迫る空前絶後の冒険スペクタクル。特別招待作品として、オープニングスペシャル上映される。
©2017 New Classic Media,Kadokawa Corporation,Emperor Motion Pictures,Shengkai Film
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2/5累計発行部数7000万部突破の国民的コミックを実写化したファンタジー・アクション・エンターテインメント『鋼の錬金術士』。映像のスペシャリスト・曽根文彦が描く壮大な世界観と、山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカら、オールスターキャストも見どころ。オープニング作品。
(c)2017 荒川弘/SQUARE ENIX (c)2017 映画「鋼の錬金術師」
An Inconvenient Sequel: Truth to Power
3/52006年にアカデミー賞2部門を受賞した『不都合な真実』の続編、『不都合な真実2:放置された地球』。前作からの10年間に、果たして地球に何が起こったのか? クロージング作品としてドキュメンタリー作品が選ばれたのは、映画祭史上初めて。
© 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
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4/5チャニング・テイタムとアダム・ドライバーがダブル主演する、スティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『ローガン・ラッキー』。同監督の特集上映『スティーヴン・ソダーバーグの世界 supported by American Airlines』も組まれ、『セックスと嘘とビデオテープなど』過去の3名作をスクリーンで楽しめる。31日の『オーシャンズ11』上映では、監督自らの質疑応答も予定。
(c) 2017 INCARCERATED INDUSTRIES INC. ALL RIGHTS RESERVED.
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5/5映画際期間中のみ手に入れられるオフィシャルグッズ。TOHOシネマズ六本木ヒルズ、EXシアター六本木、森アーツセンターミュージアムショップ、Tokyo FILM ARENA(六本木ヒルズアリーナ)にて販売されるほか、松竹公開映画グッズ通販サイト「フルービー」でも購入可能。http://froovie.jp/

六本木ヒルズアリーナに豪華スターが大集合

映画祭のスタートは、恒例となった「オープニングカーペットイベント」から。国内外からの豪華アーティストが六本木ヒルズアリーナに集合し、レッドカーペット上を闊歩する。女優陣の華やかなドレスの競演に、フラッシュの嵐——スターのオーラを間近に感じれば、ファンでなくとも思わず興奮してしまうはず。

記念すべき第30回となる今回のオープニングスペシャル上映は、チェン・カイコー監督の『空海—KU-KAI—』。日本から遣唐使として中国へ渡った僧侶・空海が、詩人・白楽天と共に歴史を揺るがす巨大な謎に迫るスペクタクル大作は、染谷将太、ホアン・シュアンなど日中俳優陣の競演と、壮大なスケール感が見どころだ。クロージング上映には、特別招待作品のなかから『不都合な真実2:放置された地球』が決定。アカデミー2部門を受賞し、全世界で第ヒットとなった『不都合な真実』から10年。かつてないほどの危機に瀕している地球の現状を突きつける、今最もタイムリーな映画が日本上陸する。

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第30回というアニバーサリーイヤーを迎えた東京国際映画祭。世界各国の応募作から厳選された15本が賞を競うほか、日本未公開の話題作やアジアの新鋭監督作品、日本のインディペンデント作品など、“映画界の今”を堪能できる、またとない機会。

新しい才能が集うアジア最大の映画祭

1985年、日本唯一の国際映画制作者連盟公認の映画祭として誕生した<東京国際映画祭>は、日本のみならずアジア全体の映画産業・文化振興に大きな足跡を残し、アジア最大級の映画祭に成長した。過去のコンペティションには、その後世界的なヒットを記録したフランス映画『最強のふたり』や、『バードマン あるいは“無知がもたらす予期せぬ奇跡”』『レヴェナント』で2年連続アカデミー賞監督賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督作品など、国際的な名声を獲得したクリエイターたちの作品も多数。新しい才能が世界へ羽ばたくきっかけとして、また映画ファンが新たな感動に出会う場として、大きな役割を果たしている。

本年度の応募作品数は、88の国と地域から全1,538本。厳正な予備審査を通過した15作品がコンペティション部門にノミネートされており、11月3日(金・祝日)のクロージングセレモニーで、グランプリをはじめとする各賞が決定。審査員には、中国を代表する人気女優で、監督としても活躍するヴィッキー・チャオや、フランスの映画監督マルタン・プロボ、俳優の永瀬正敏などが名を連ね、審査委員長は俳優/監督のトミー・リー・ジョーンズが務める。

世界の話題作のショーケース

スティーブン・ソダーバーグ監督のクライム・エンターテインメント『ローガン・ラッキー』、カンヌ映画祭のオープニングで上映されたアルノー・デプレシャンの新作『イスマエルの亡霊たち』など、日本公開前の最新作が揃う特別招待作品群も見逃せない。また、10月28日(土)の夜には、オールナイトの「ミッドナイト・フィルム・フェス!」を開催。昨年クリスマスに急逝したジョージ・マイケルが生前最後に取り組んでいた長編ドキュメンタリー『ジョージ・マイケル:フリーダム』が、ジャパン・プレミア上映される(全3回上映・入場無料・チケット当日配布)。

映画祭でしか味わえない雰囲気とラインナップ。スペシャルなお祭りムードに乗じて、映画漬けの10日間を過ごしてみてはいかがだろう。

東京国際映画祭

第30回東京国際映画祭
日時 10月25日(水)〜11月3日(金・祝)
会場 六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほか
公式HP 2017.tiff-jp.net