発送もできる地物のハマグリ、オーガニック100%のクラフトビール、土地の風土や食との相性をイメージしてつくられた地酒。桑名を訪れたら買って帰りたい、おすすめのお土産をご紹介します!
Text by Yoko Takeuchi / Photo by Yuna Iwase
連載旅するマーケット Ⅴ期
Exhibitor1-2
Text by Yoko Takeuchi / Photo by Yuna Iwase
江戸時代からおいしさを誇る特産品でありながら、開発や地盤沈下などにより生息場所である干潟が失われていき、一時期は絶滅しかけた桑名のハマグリ。その後、熱心な地元の漁師たちの手によって復活を遂げ、現在は「ふるさと納税」の返礼品としても大人気に。桑名産は本当に貴重なのです。
桑名といえば、若者を乗せた馬が土壁を駆け上がる「多度大社上げ馬神事」をゴールデンウィークのニュースで見かける人も多いのではないでしょうか。その神事が行われる多度大社にほど近い細川酒造。そこでつくられているクラフトビールが「上馬ビール」です。
素材は麦芽とホップと水のみという、本場ドイツの「ビール純粋令」を貫くスタイル。しかも麦芽とホップは、ドイツの厳しい認定機関が認めたオーガニック。仕込み水は、日本百名水にも選ばれた養老山系の自然水です。聞いただけでも美味しそうですよね?
「久波奈」とは、桑名の万葉仮名。江戸時代の桑名のガイドブックのような文献「久波奈名所図会」にも記されている、歴史ある表記なのだそう。
「地元を代表する酒」という意味をこめて約25年前に名付けられたお酒「久波奈」は、今では後藤酒造を代表する1本に。地元の人がこのお酒を市外の人に贈ったとき、桑名の話をしてほしいという願いも込められています。旅のお土産にすれば、きっと思い出話に花が咲く、そんな特別純米酒です。
ちなみに、後藤酒造には麹を発酵させる部屋が3つあり、それぞれ温度・湿度が調整可能。そのため味わいのコントロールがしやすいと教えていただきました。
「三重県全体は温暖な気候で、のんびりした風土。そのなかで日常的に食べている野菜や魚に合う、ほんのりやさしいお酒づくりを目指しています」
杜氏のそんな言葉が印象的でした。ぜひ皆さんも味わってみてくださいね。
旅するスタンドでは、ここで紹介したお酒に加えて、細川酒造の純米吟醸が3種類に、後藤酒造の「青雲 山廃純米」も味わえます。もちろん、桑名のハマグリをつかった料理もお酒と一緒に堪能できますよ。
現地に行って旅するもよし。旅するスタンドで旅気分を味わうのもよし。ぜひ桑名の食を楽しんでみてください!
丸元水産
目の前の漁港で採れたハマグリを独自のノウハウで丁寧に砂抜きし、販売・発送してくれるお店。「桑名のハマグリを絶やさないため、全国の人に食べてもらいたい」と、レトルト食品も開発している。
後藤酒造場
蔵元自身が専門知識の学びと修行を重ねて杜氏となり、自身の目指すやわらかな飲み心地の日本酒を、目の届く範囲で手造り。「桑名まちかど博物館」に登録されているので予約のうえ見学可能です。
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