仕事始めの1月。不規則な年末年始から、生活のリズムを整えるのは、毎日のみそ汁が効果的。旬の野菜を使ったみそ汁は、野菜と発酵食品であるみそによる“腸活力”も高い。そこで今回は、フードスタイリストの田島明日香さんが、アークヒルズの「ヒルズマルシェ」(次回は1月9日[土]開催予定)で選んだ季節の食材を使い、身も心も満たされるレシピ2つをご紹介。
TEXT BY Nao Kadokami
PHOTO BY Tomo Ishiwatari
毎週土曜日、朝10時からアークヒルズのアーク・カラヤン広場で開かれる「ヒルズマルシェ」。2009年に始まった“つくり手に出会えるマルシェ”で、生産者さんと直に会話しながら、近郊で採れた旬の食材やとっておきの加工品のショッピングを楽しめる。
「生産者の方と直接やりとりできるマルシェは楽しいですよね。おいしい食べ方に一番詳しいのは、やっぱりその食材を作っていらっしゃる方だと思います」とフードスタイリストの田島明日香さん。どのお店に並ぶ野菜もツヤがあって美しく、陳列棚はまるで静物画のよう。田島さんは一つひとつ吟味しつつ、食材を手にとっていく。
今回のテーマは腸活。冬野菜に豊富な食物繊維、また、みその発酵菌には整腸作用が期待できるのは知ってのとおり。自律神経の働きとも密接な関係があるとされ、“第二の脳”と呼ばれる腸が整うと、生活習慣病の改善や免疫機能の向上など、嬉しいことづくめ。
田島さんが今回選んだのは食物繊維たっぷりな根菜をはじめ、今のうちに堪能しておきたい冬の食材、那須高原の卵など。さて、どんなみそ汁に?
腸活みそ汁レシピ ❶
生木耳が主役。ほっと安らぐ溶きたまみそ汁
素材を楽しみたいなら、シンプルが一番。水溶性と不溶性、両方の食物繊維をはじめ、免疫機能に関与するビタミンDを摂れる生木耳を使用。
材料
かぶ—————————————2個
生きくらげ——————————手のひら大1個
いんげん———————————3本
だし汁————————————300ml
卵——————————————1個
お好みのみそ(写真は白みそ)—大さじ2
① 具材は食べやすい大きさに切る。鍋にだし汁を熱して具材を入れ、火が通ったらみそを溶かす。
② 溶き卵を回し入れて火を止め、蓋をして余熱で火を入れる。(だし汁はいりこや昆布の水出しがおすすめです)
あっさりとしたかぶと柔らかないんげんが、「くまのグリーンファーム」のプリッと弾力のある生きくらげを引き立てる。だし汁はいりこや昆布の水出しを使用するのがおすすめ。卵で優しくまとめられており、疲れた身体にも沁み入るよう。
みそ汁レシピ ❷
根菜のだしをじっくり味わう豚汁
定番の豚汁を上質な食材で作ると、おいしさがひとしお。ファイバーリッチな根菜と疲労回復に効果的なビタミンB1が摂れる豚肉で、主菜級の一品に。
材料
大根—————————————80g
里芋—————————————4個
玉ねぎ————————————1/4個
にんじん———————————小1本
ねぎ—————————————1本
レンコン———————————小1個
豚バラ肉———————————80g
水——————————————500ml
油——————————————少々
お好みのみそ(写真は赤みそ)—大さじ3
① 具材は食べやすい大きさに切る。鍋に油をひき、豚バラ肉をカリッとなるまで炒める。
② 出てきた脂はペーパーで除く。具材を入れてサッと炒め、水を加えて火が通るまで煮、火を止めてみそを溶かす。
③ お好みで柚子胡椒や七味を加えても。
田島さんが手がける豚汁のポイントは、豚汁を煮る前に、豚肉を下ごしらえすること。焼き目をつけた豚肉の香ばしさが、根菜を感じる味わいのアクセントに。大人から子供まで、どんな世代にも愛される味で、おかわり必至!
毎日いただくみそ汁も使用する食材を厳選してみるだけで、味わいがぐっとレベルアップ。次回の「ヒルズマルシェ」で食材を選んで、とっておきの一杯をご堪能あれ。
田島明日香|Asuca Tajima
フードスタイリスト。東京都小平市生まれ。立教大学社会学部卒業後、ハウスメーカー勤務、インテリアコーディネーターを経て、2013年よりフードスタイリストとして独立。2016年より、インテリアデザイナーの夫ヤマシタマサトシと料理ユニット「ちろり」として、広告やカタログのフードスタイリング、レシピ考案やイベントのケータリングなども手がける。日本の郷土食材やお酒を含めたスタイリングが得意。ELLE gourmetフードクリエイター部のメンバーでもある。2019年6月、吉祥寺にプライベートサロン「閒-awai-」をオープン。
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