ドライヤーに高額投資する人たちが増えている。たとえ5万円でも高機能なら迷わず買う!という時代が到来。ドライヤーなんて炊飯器や電子レンジと同じ、壊れたら買えばいい……なんて考えていては、美容の大きな進化を見逃してしまうかも!?
TEXT BY Naho Sasaki
Image: Getty Images
機能や性能で“突出”する高額ドライヤー
年間60時間。1日10分として、髪を乾かすことに女性が費やしている時間はおよそこのぐらいだ。両手がふさがるからスマホも読書もできず、音が大きいので会話もTV視聴もままならない。ある意味、非生産的な60時間。この時間をもし短縮できるとしたら? ついでに美髪ケアもできるなら? 効率的な「美」と「時間」をもたらす高額ドライヤーのトレンドについて、ヘアサロンkakimoto armsのビューティアドバイザー秋葉智絵さんに話を聞いてきた。
「ドライヤーを買うタイミングが、“故障したとき”だったのは過去のこと。忙しい女性を中心に、自宅で好きな時間にセルフケアできる美容家電市場が盛況です。中でもドライヤーは、ほぼ毎日必ず使うもの。そして一度使えば『高額なものほど、素早くサロン級の美髪に仕上がる』と実感しやすいアイテムのため人気が高まっています」
「髪を乾かす」だけじゃなく「美容家電」としてのヘアドライヤーと言えば、2015年に初代が発売されたパナソニックのナノケアシリーズが走り。その後もシャープのプラズマクラスターなどが続く中、“黒船”とも言われた2016年のダイソンの参入で高額ドライヤー市場は一気に白熱する。
「5、6年前まで、ドライヤーに2万円は高い!という反応でした。それが今や、4万円前後でも飛ぶように売れています。ひとつ『コレ』という突出した機能があるのが、高額ドライヤーの魅力。投資するだけの価値がここにあるのです。たとえば、ダイソンでいえば“圧倒的な速乾性”。デジタルモーターによるパワフルな風量で速乾し、髪を傷めないのが最大の売りです。斬新なデザインのファンも多く、サロンでも本当によく売れています」(秋葉さん)
自身もダイソンの大ファンという秋葉さんによれば、個人的な感覚ではドライ時間はおよそ“半分”に。「セミロングで10分だったのが、5分になるイメージです。寝る前の5分って、女性にとっては大きいですよね。ダイソンは“爆風”で乾かすだけではなく、マイナスイオンも出ているのでパサつきやごわつきもなく髪がまとまりやすくなる。持つと重心が下にあるため安定しやすく、360度まんべんなく乾かしやすいのも魅力。機能性まで考え抜かれたデザインです」(秋葉さん)
ほかにも巷で話題のドライヤー3品、それぞれの特徴についても聞いた。「リファは、温風・冷風が自動で切り替わるためダメージが少ないのが魅力。ダフニは、髪がすごいストレートになる、とインスタなどでも評判です。パナソニックは“ツヤが出る”“サラサラになる”“静電気が防げる”など髪質改善を実感できると人気ですね」(秋葉さん)
それぞれに特徴のある高額ドライヤーだが、総じて、速乾性や美髪効果はどれも一定レベルをクリアしていると言える。さらに、「高額ドライヤーの多くは温度の制御機能が付いていますが、低価格帯のドライヤーにはない場合が多い。乾かしている間、どんどん高熱になっていくので、知らないうちに毛髪や頭皮のダメージにつながることも」(秋葉さん)。
ドライヤーは毎朝・毎晩使うもの。理想のツヤ髪と時間を同時に手に入れられるなら、高額ドライヤーは安い投資! 吟味してお気に入りの1台を選んでみてはどうだろう。
「忙しい女性を満足させる機種がたくさん発売されています。自分の髪やニーズに合ったドライヤーを手にすれば、価格以上の満足が得られると思います」(秋葉さん)
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