ROPPONGI ART NIGHT 2017

2日限りの「未来ノマツリ」——六本木アートナイト2017 9/30(土)10/1(日)

“祭り”に華やいだ気持ちになるのは、当然子どもだけではない。大人たちが秋の夜に、アートの祭りを楽しめるのが六本木を舞台に開催される「六本木アートナイト 2017」。開催に先駆けて行われた記者会見から、本イベントの注目ポイントを一部ご紹介しよう。

TEXT BY NAO KADOKAMI
PHOTO BY KOICHI TANOUE

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1/7アニッシュ・カプーア/磯崎新《ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン》
2011年東日本大震災を受けスイス伝統の音楽祭「ルツェルン・フェスティバル」芸術総監督が日本の音楽事務所が発案し、日本人建築家とイギリス人現代彫刻家が手を組んで完成。開期中はトークイベントやコンサートなどを実施予定。
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2/7アニッシュ・カプーア/磯崎新《ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン》
高さ18m、幅13m、奥行36m。東京ミッドタウンの芝生広場に現われた移動式コンサートホール「アークノヴァ」。
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3/7ryo kishi《dis:play(bias)》
メディアアーティストのryo kishi氏による映像投影装置。ひもに吊るされて常時運動し続ける三角や四角、丸などの典型的な幾何学模様に光が移れば、幻想的な模様が生まれる。そこには情報伝達のなどはいっさい込められず、作品のメッセージ性から解き放たれている。だからこそ、儚く移り行く光の模様に見入ってしまう“映像の彫刻”だ。
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4/7ネオ・アンゴノ・アーティスト・コレクティブ《巨人と歩く:彼らは私たちと同じ(六本木ヒガンテスプロジェクト)》
フィリピンを拠点に活動する、東南アジアのアーティスト集団「ネオ・アンゴノ・アーティスト・コレクティブ」の代表作である彫刻人形「ヒガンテス」。いずれも高さ2.5〜3メートルあり、とにかく巨大! 国籍・人種を超えた顔立ちの「ヒガンテス」、開期中は六本木西公園や六本木ヒルズ ウエストウォークなど各所に登場予定。
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5/7CALAR.ink《During the Night ーよるのあいまにー》
多種多様なアートシーンで活動するクリエイターによる集団「カラードットインク」によるパフォーマンス。アートとテクノロジーを組み合わせた斬新な世界観が特徴的な「カラードットインク」の作品は、観る者と一体になる体験型ライブペインティングショーだ。最大40分間、異空間へ誘われてみてはいかがだろう。
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6/7ナウィン・ラワインチャイクン《OKのまつり》
タイ人アーティストのナウィン・ラワンチャイクン氏による原画展示。開期中に六本木西公園にて開催される「OKのまつり」にちなんだ作品で、東南アジアらしい色彩が目を引く、にぎやかでチャッチーな一枚だ。「OKのまつり」とは“OKの意味を探し求める、六本木の時代を超えた旅物語”であるとナウィン氏は絵にも綴っている。
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7/7蜷川実花《Tokyo Followers 1》
六本木ヒルズアリーナ、東京ミッドタウン、国立新美術館をつなぐインスタレーション。極彩色に彩られ、東洋と西洋のモチーフが混じり合う万華鏡のような世界観を3会場で展開。

記者会見には森美術館長や蜷川実花氏も登場

2009年から毎年開催されている「六本木アートナイト 2017」は、六本木ヒルズを中心に街全体が舞台となる、期間限定のアートの饗宴だ。第8回目の開催となる今年のコンセプトは「未来ノマツリ」。9月30日と10月1日の夜には、六本木が祭りムードに包まれる。

本イベントの実行委員長を務めるのは森美術館館長の南條史生氏。記者会見ではコンセプトについて「2020年も見据えて『日本もこれからどんどん盛り上がっていこう』というメッセージも込めています」と語った。

今年のメインプログラム・アーティストとなるのが、写真家・映画監督である蜷川実花氏。六本木ヒルズをはじめ、東京ミッドタウン、国立新美術館を飾る、蜷川ワールドが溢れるインスタレーションはいずれもフォトスポット。実際に作品の中に入り、自身のカメラで撮影を楽しめる。蜷川氏は自身の作品について「実際に訪れてもらって写真撮影してもらうことで、これは作品になります。現実とSNSをつなぐツールとなれば嬉しいです」と話す。

記者会見でパフォーマンスを見せたアーティスト集団、ネオ・アンゴノ・アーティスト・コレクティブと、六本木アートナイト実行委員長・南條史生氏(森美術館 館長)、蜷川実花氏。

エネルギッシュなアートに心華やぐ、六本木ならではの祭り

また東南アジア各国の著名アーティストや、東南アジアにゆかりある日本人アーティストによる展示作品も、今年の見どころ。記者会見では、東南アジアのアーティスト集団による身長2.5〜3mの巨人彫像「ヒガンテス」が民謡をBGMにダンスを披露、場内は大いに湧いた。会場内のそこかしこに展示された東南アジアのアートの数々が“祭り”をカラフルに盛り上げる。週末限りの「六本木アートナイト」で、二つとない祭りの情趣を味わってみてはいかがだろうか。

六本木アートナイト 2017
日時 9月30日(土)10:00〜10月1日(日)18:00 コアタイム 日没(17:27)〜日の出(5:36)まで  会場 六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース 公式HP roppongiartnight.com/2017/