虎ノ門ヒルズ ステーションタワー地下2階、地下鉄・虎ノ門ヒルズ駅と直結の食を中心としたサードプレイス〈T-MARKET〉は、おいしいお店が27店も集まった、まさにフードパラダイス!「T-MARKET PUBLIC TABLE」を使ったディナーを楽しむハウツーを、徹底解説します。
TEXT BY Mari Matsubara
PHOTO BY Satoshi Nagare
Edit by Kazumi Yamamoto
illustration by Adrian Johnson
ある日の午後7時。初めて〈T-MARKET〉にやってきたのはクリエイティブ・ディレクターのマックス・ハウゼガさんと、パートナーでアート・ディレクターの遠藤 幸さん。マックスさんは「海・山・食」をテーマに掲げるライフスタイルメディア『TERASU』の発起人でもあり、3年前から飲食業も手がけ、東京・日本橋にベーカリーカフェ〈Parklet〉、池尻大橋にレストラン〈Massif〉、カフェ〈Overview Coffee〉(日本橋、千葉・一宮町)を次々にオープンさせた話題の人。西海岸のリラックスしたスタイルを持ち込んだそれらの店は、いまや新しい文化の発信基地として大賑わいとなっている。幸さんも広告からキャリアをスタートし、現在はアートディレクターとしてブランディングなども手掛ける若手のホープ。この日は、話題の〈T-MARKET〉でディナーを楽しむことにしました。
足を踏み入れての最初の感想は「〈T-MARKET〉に来るのは初めてです。アメリカにも巨大なフードホールは結構あるけれど、地下空間で、さらに地下鉄の駅と直結しているというのは見たことがないですね。ワクワクします」(マックスさん)
「駅直結だから、友達と待ち合わせる時にも説明不要だし、お店に直接入って待っていればいいから便利ですよね」(幸さん)
❶ レセプションで席をチェック!
まずはレセプションへ立ち寄り、空いているT-MARKET PUBLIC TABLEを確認します。T-MARKET PUBLIC TABLEとは〈T-MARKET〉の中に設けられた共通席で、ここでは〈T-MARKET〉内の18店舗の様々な食べ物をオーダーして楽しむことができる、ディナー限定のレストランなのです! 席は使用する2時間前までスマホで予約が可能ですし、空いていれば予約なしでも直接レセプションへ行って案内してもらうことができます。
※空いているT-MARKET PUBLIC TABLEがあっても、必ずレセプションで手続きをしてから着席してください。
初めての訪問だったので、席に着く前に〈T-MARKET〉内をざっと見て回ったおふたり。ビール好きの幸さんが気になったのは、〈dam brewery restaurant〉。クラフトビールの醸造所を併設しているこのレストラン。ここでしか味わえないフレッシュなビールがあると聞いて、即オーダー!
❷ 席についたらモバイルオーダー開始!
気に入った席が空いていてよかった! ゆったりソファに座り、各テーブルに割り当てられたQRコードを読み込んだらメニュー検索スタート! 18店舗からチョイスできる料理からドリンクメニューまで、その数約250種類も!
❸ 料理やドリンクはスタッフがサーブ
スマホで注文したら、あとは待つだけ。スタッフが料理やドリンクを持ってきてくれます。グレーの制服を着たスタッフがマーケット内をつねに巡回しており、スマホの操作がわからないといったお困りごとから、お皿をもう一枚欲しいなどのリクエストまで、さまざまなことに対応してくれます。T-MARKET PUBLIC TABLEの場合、最後にまとめてオンライン決済(クレジット/Apple pay/Google pay)なので、お支払いもスマート。
ふたりが注文した料理はこちら。
〈Ta-im〉
〈CRAZY PIZZA TORANOMON〉
〈PON CUE BON〉
〈DOLCE TACUBO CAFFE〉
〈PUBLIC BAR〉
〈T-MARKET〉を体験して
——初めての〈T-MARKET〉、居心地はいかがでしたか?
「フードホールっていろいろな料理を扱う店が立ち並んでいる、その雑多な雰囲気が楽しいものですよね。でも時としてバラバラな印象にもなりがち。だけれど〈T-MARKET〉は、それぞれの店が独自のデザイン設計をしているのに、ゆるやかにつながって見えたりして、バラバラ感と統一感の絶妙なバランスがいいなと思いました」(幸さん)
「それぞれの店のアイデンティティがちゃんと伝わってくるけれど、店と店の間に明確な境目がない、という空間構成が見事ですね。なのでウロウロ歩き回ってしまう 笑」(マックスさん)
——T-MARKET PUBLIC TABLEやモバイルオーダーの使い勝手はどうでした?
「最初にレセプションで説明を受けるので問題なかったです。あと、わからないことはスタッフの人に聞けばいいし。食べている間に追加注文したくなったら、座ったまますぐにモバイルでオーダーできたり、スタッフに口頭で伝えてもいい。自動的に加算されるからとても便利だった」(マックスさん)
「大勢で来ると楽しいでしょうね。ジャンルの違う料理が並んで、少しずつシェアできる。それがT-MARKET PUBLIC TABLEの醍醐味だと思いました」(幸さん)
「マックスは都内と千葉でカフェやレストランを運営しているのですが、お客様から『おすすめは何ですか?』とか、『おすすめがわかりづらい』と言われることもあるんです。でも私たちとしては、お客様自身が自分だけのおいしさや心地よさを見つけてほしいとも思っています。だから、自分に合った席を探したり、その日の気分やお腹の空き具合に合わせて好きなものを選べる〈T-MARKET〉でのディナーのあり方はとても素敵だと実感しました。お客さんが自発的に楽しむ余地がたくさんある。このスタイルが今後増えていけばいいな、と思います」(幸さん)
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